甪直(Luzhi)は、2500年あまりの歴史がある水郷古村で、
今も昔と変わらない景色が広がっています。
いくつもの細い路地が入り組んでいて、
その中に昔は大小合わせて72の石橋がありましたが、
現在は41の橋があり、ここでは15の橋を楽しむことができます。
この甪直の一番の景勝地となっているのが保圣寺(保聖寺)。
梁代(西暦503年)に建立されたお寺で、
1961年に中国で最初の「全国重点文物保護単位」に指定されました。
こちらは樹齢千年のクコの木。
庭に出ると、観光客は誰もいないのに、とてもにぎやかでした。
実はこのお寺に隣接して学校が建っていました。
ここは教育とも深いつながりがある場所なのです。
「甪直文物展覧館」に入ってみました。
なぜか、いろんな時代の井戸がたくさん・・・。
1997年に甪直鎮(村)にある張陵山で、
新石器時代の陵墓が11ヶ所発見され、
これが「松沢文化」と「良渚文化」の遺跡であると認められました。
【参考】
松沢文化(紀元前3910±245~紀元前3230±140)
良渚文化(紀元前3305±130~紀元前2130±100)
春秋時代、呉王の闔閭がここに離宮を建て、
明の時代に正式に「甫裏鎮」を設立し、
清代に今の「甪直鎮」になりました。
甪直が江蘇省第一回目に公布された
「四大歴史文化名鎮」の一つとなったのも当然ですね。
(つづく)