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佐賀を勝手にプランニングするブログ(佐賀の地域ブランディング)

佐賀を愛する在京佐賀人が、
地方が弱くなる21世紀にあって、
佐賀のブランディングについて考察するブログ。

今回は都道府県のメジャーとマイナーとは何であるかを考えてみたい。

都道府県のメジャーとマイナーというのは、結論から言ってしまえば相対的な比較の話だ。


日本人の脳内で、都道府県それぞれがどれくらいの面積を分割し合っているか、
ということになる。
それぞれの面積の大小はどのようになされるか。
それは、各人が物心ついてから今に至るまで、
どれだけそれぞれにまつわる情報を浴びてきたかの蓄積効果、
ということに依る。

「東京」にまつわる情報はほぼ毎日。
「京都」にまつわる情報は歴史の授業であったり、旅行関係のニュースであったり。
「広島」にまつわる情報は野球であったり原爆であったり。
「山形」にまつわる情報はりんごやくらんぼであったりJR東日本のポスターであったり。

日々の生活で触れる機会が多ければ、必然的にメジャーになる。
逆に日々触れることが少なければ、一瞬情報に触れてもすぐに忘却されていく。

佐賀についていえば、佐賀と言えばと周囲に聞けば、
いまだに「はなわ」と答えられる場合が多い。
佐賀人としては、なんとも切ない気持ちになる。
しかし、これが現実だ。

日々佐賀の情報に触れる機会がいかに少ないかの証左であり、
逆に「はなわ」の「SAGA」の印象力がいかに強力であったかがわかる。
仮に「はなわ」がなかったら、佐賀は何が連想されるかと考えたら、
連想されそうなものがなく、それはそれでゾッとしてしまう。

かろうじてグルメな人であれば、「佐賀牛」などになるのだろうか。
日本酒好きであれば、「鍋島」や「七田」などになるのだろうか。

佐賀のマイナー具合を考えるにあたり、ある経験にもとづき一つ気づくことがある。

知る人も多い「有田焼(伊万里焼)」であるが、
これが佐賀というと、経験上多くの人が「あぁそうなのね」というリアクションだ。
つまり、「有田焼=佐賀」と認識している人が少ない。
日頃この等式を思い浮かべる機会が少ないからの「あぁそうなのね」ではない。
明らかに「有田焼≠佐賀」だ。

この経験から気づくこと。

佐賀牛はさすがに佐賀とわかるにして、
その他の産物が「佐賀の○○」と語られる機会が少ないということだ。

佐賀というストーリーの中で見聞きするわけではなく、
単に「○○」という形で見聞きされることが多いということだろう。
また、佐賀に対する情報蓄積が少ないので、仮に「佐賀の○○」と説明を受けても、
「○○」だけが記憶に残り、佐賀は欠落してしまうのだろう。

佐賀の活力強化には、佐賀の中身を強化するというソフト面の話だけではなく、
このような情報流通を強化することが大切だということがわかる。
マイナーであることのデメリットを考察してみる。

「佐賀はマイナーでもいいじゃない」という意見もあるだろう。
この意見は、佐賀がメジャーであった場合の経験がないからこそだと思うが、
マイナーであることは歓迎すべきことではないだろう。

このままマイナーだとした場合、
佐賀県は少子化、高齢化による弱体化のスピードは早いだろう。
おそらくマイナーな順位であればあるほど乗数効果が働き、
そのスピードアップは顕著になるはずだ。

どのような行政地域も、人がいてはじめて成立するものであり、
人口が維持されるもしくは増えるためには、
域内の出生率が高くなるか、域外から人が来るかしかない。
人がいないことには、その地域は維持されないし、
活力がなければ衰退するだけでいずれ消滅だ。

経済が不調になれば、その地域から離脱する人々も増えるだろうし、
これまた乗数効果が働いて雪だるま式に離脱が増えるだろう。
そのため、乗数効果のような形でスピードアップが顕著になると考えられる。

マイナーである地域に、人はなかなか来ないだろう。
その地域が移住に魅力的な施策を打っていたとしても、
マイナーであればなかなか人々にその情報は伝わらないだろう。

また、マイナーに地域を訪れたいと思う人もなかなかいないだろう。
観光業が栄えることは重要だと思う。
観光に来た人はメッセンジャーになり、周囲に佐賀を宣伝してくれるし、
この口コミ効果は佐賀がよりメジャー化することに寄与する。

観光業が栄えるためには、施設や提供する体験が魅力的であることが不可欠で、
それについては改めて施策を考えてみる。

観光以外についても。

マイナーな県の産物とメジャーな県の産物とどちらを買いたいと思うだろうか。
メジャーであることは、ある種の信頼感を与える。
この信頼感というのは、使用体験に基づく確たるものではなく、
単に比べてみて有名だから、そして、有名だからきっと品もいいはず、
というポジティブな脳内変換が起こる。

ネットで検索する際も、地名を入れて検索される場合は、
当然メジャーな方が脳裏に浮かびやすく検索されやすい。

マイナーであることは、人もモノも回りにくくするだけであり、
地域の活力向上にはマイナスとしかならないだろう。


ところで、メジャーとマイナーとはなんだろうか。
今度はそれを考えてみる。
現在県外でも目にする佐賀産・佐賀関連について棚卸してみたいと思う。

<農林水産・畜産>

・米(生産量が多く、全国的なブランド米はないもののブランド米に力を入れている)
・たまねぎ(東京でも佐賀産のたまねぎを見かけるくらいの生産量)
・いちご(たまねぎ同様東京でも見かける)
・佐賀牛・伊万里牛(関係者の努力が結実し、近年ブランド化している)
・イカ(呼子のイカは結構有名)
・竹崎ガニ
・ムツゴロウ
・ワラスボ
・クチゾコ
・エツ
・三瀬地鶏


<食品加工>

・海苔(有明海苔は全国トップクラスのブランド)
・日本酒(「鍋島」、「七田」、「東一」など近年東京でも目にする機会増)
・嬉野茶
・イカしゅうまい
・丸芳露(菓子)
・大原松露饅頭(菓子)
・さがにしき(菓子)
・小城羊羹(佐賀県人の羊羹消費量はトップクラス)
・神埼そうめん


<製造>

・有田焼
・伊万里焼
・唐津焼
・白石焼
・佐賀錦
・鍋島緞通
・肥前びーどろ


<観光>

・三重津海軍所跡(世界遺産)
・吉野ヶ里遺跡(古代史の謎解きの鍵の1つになりえる遺跡)
・虹ノ松原(三大松原の1つ)
・七ツ釜
・有田陶器市
・唐津くんち
・バルーンフェスタ
・ガタリンピック
・武雄温泉
・嬉野温泉
・古湯温泉
・佐賀城址
・唐津城
・名護屋城址
・祐徳稲荷神社
・多久聖廟
・古代史関連史跡(教科書や一般誌では紹介されない古代史の謎解きの鍵がたくさん)
・肥前夢街道
・どんぐり村
・鳥栖プレミアムアウトレット


<佐賀関連の著名人>

・龍造寺隆信
・鍋島直茂
・成富茂安
・鍋島直正
・大隈重信
・江藤新平
・大木喬任
・佐野常民
・副島種臣
・島義勇
・江崎利一(江崎グリコ創業者)
・森永太一郎(森永製菓創業者)
・市村清(リコー創業者)
・本野盛亨(読売新聞社創業者)
・眞崎仁六 (三菱鉛筆創業者)
・孫正義
・孫泰蔵


佐賀に土地勘がある人なら理解できるかもしれないが、
佐賀の産物の産地や観光地のことごとくが、
県庁所在地があり佐賀空港もある佐賀市から離れている。
また、佐賀を知らない人からすると、「あぁ、あれって佐賀なんだ」というものも多い。
この辺りは別途考察するが、この辺りに佐賀が飛躍できていない理由があると考えている。
まずは佐賀の現状について考えてみたい。

■佐賀県のGDPの内訳と人口

<平成24年度 佐賀県データ>
・第1次産業:726億6300万円
・第2次産業:7165億5200万円
・第3次産業:1兆8338億6300万円
・合計:2兆6444億6400万円

圧倒的にサービス業の比率が高い。
佐賀平野を擁するが、第1次産業の中でも農業は555億6400万円で、
有明海と玄界灘がある水産業は149億4100万円となっている。
10年前の平成14年度では合計が2兆8525億3100万円で、約2000億円もGDPが減っている。

人口も平成14年度で871,000人から平成24年度で840,000人に減少しており、
このような人口減少がGDPの減少に関係していると推察される。
平成27年度はもっと人口も減っているだろう。


■佐賀県の県民性や風土

佐賀県はもともと長崎県と合せて肥前国を形成。
佐賀県は、有明海側を佐賀市を中心に鍋島氏の佐賀藩があり、
唐津を中心に唐津藩(譜代大名で入れ替わり)があった。

その影響から県民の特性も異なり、佐賀藩域は「葉隠」発祥だけあり質実剛健、
唐津藩域は海運が盛んだったので開放的で鷹揚と言われる。
そのため、同じ県であっても、連帯感は薄いかもしれない。
また、脊振山地が佐賀平野側と唐津側とで分断していることも、
より連帯感を薄めることになっているようにも思われる。

佐賀平野は、大河川の筑後川の他、嘉瀬川、六角川、塩田川など河川が複数流れており、
米作や麦作の他農産物の生産が活発に行われている。

1960年代には、佐賀の米作技術がスポットライトを浴び、全国から見学者が来る、
という時期もあるなど、米作がいまだに盛ん。

有明海は海苔が名産で、日本海側の玄海灘は各種の水産業が盛んで、
唐津や呼子のイカは比較的有名。

四季については、冬はシベリア寒気団から噴出されるジェットの辺縁部がくる辺りに位置するため意外と寒く、
東京の方が実は暖かい。
夏は日本でも南側の緯度らしい気温ではあるが、ヒートアイランド現象の影響か東京の方が暑い。


■九州における佐賀

福岡、佐賀、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島の九州7県では、もっともマイナー。

博多、北九州、長崎、熊本、鹿児島を結ぶ線が重要な交通路になっており、
佐賀は博多~長崎の通過エリアでしかなく交通の地位は低く、
かろうじて博多から長崎と熊本に分岐する地点にある鳥栖が交通の要衝となっている。

佐賀空港もあるが、利用者は佐賀と空港へのアクセスがしやすい、福岡県の大川市や柳川市の住民くらい。
ただし、佐賀空港は中国の春秋航空が利用しており、中国客は比較的来ていると思われる。

いずれにしても、佐賀はどのような要素でみても九州内の地位は低い。
東京に来て感じたことがある。

「東京は人口を消費する都市である」ということだ。

地方の人的資源を食い散らかし、日本にも地方にも還元していないと感じる。
地方から出てきた人々も郷土愛は持ちながらも、
東京での便利でモノにあふれた生活にどっぷり浸ってしまい、
故郷に戻ることが少ない。
かくいう自分もその一人である。

また、生活費は高く、モノにもお金をかけるため、
結婚しても子供を作る余力をもつ人々が少なく、人口減少の一翼を担ってしまっている。
ちなみに、自分は子供が3人だ。
それなりの収入があるとはいえ、正直小遣いも少ないし、贅沢もしていない。
社会制度や育児施設が整っていないという議論もあるが、
それは東京という大都市で今の生活レベルを維持したい、
というエゴが優先されているということもあると思う。

話が若干逸れたが、東京がそういう都市である以上、
地方が元気で人的資源を維持せざるを得ない。

そのためには、地方が元気であり続け、そこで生活する人々が収入に立脚して、
多くの子供を作っていくしかない。
社会制度の整備を待っていられるほど、日本の少子化と高齢化の問題は甘くないだろう。

佐賀をプランニングするにあたっては、
佐賀で生活する人々がなるべく潤い、佐賀が経済的にも人的にも元気になる、
施策を考える必要があるだろうと考える。

佐賀が元気になることは、佐賀だけではなく日本も元気になることもつながる、
ということになるだろう。


そう思って自民党の地方創生のサイトを見たら、同じようなことが書いてあった。
結局はそういうことなのだ。
地方の担い手と都市の担い手を供給するとなると、
地方の人口対策は本当に喫緊の課題だと思う。
マイナーすぎる佐賀県。
多くの佐賀人は、マイナーであることを自虐的に好んでいるようにも思える。

確かに佐賀は、全国的に有名なものが少ないし、
観光地として人を呼べるような施設はないし景勝地は少ない。
魅力的な景勝地はあるにはあるが、シナジー効果をもたらせる他の観光資源が少なく、
結果的に観光地としても無名のままであるのが実情だ。



「このままマイナーでもいいではないか。」

そう思っている佐賀人も多いと思うが、自分の生まれ育った故郷が、
同じ日本人の間でより認知されている方が、より誇らしく感じられるのは間違いないだろう。
また、有名になれば、観光もより活性化され、佐賀の経済にもプラスになるだろう。

自分は佐賀が好きなので、佐賀が輝く存在であって欲しいし、
人口減少、地方消滅と言われる中にあっても、逆に元気な県であって欲しいと思っている。

こうした思いから、佐賀を元気にする施策を勝手にプランニングしてみることにした。
これからアイデアを挙げていくが、これらのアイデアが実際に実行された暁には、
佐賀が元気になり輝く存在になると確信している。