韓国映画のリメイクらい。大雨の中、車を飛ばす男が一人。電話の向こうは奥さんで、彼の母親がもう死にそうだと言う。「今、病院に向かっているよ」と答える彼に、別の電話。彼の上司からで、所轄署の裏金について監察の調査が入るから、すぐに署に戻れと言う。彼はどうやら刑事のようだ。またしても奥さんからの電話。今、母親が亡くなったと。その時、車の前を横切る若い女。なんとか彼女をかわしたものの、次の若者は間に合わず、挽いてしまう。偶然向こうの通りをパトカーが走る。彼はあわてて、死体をトランクに隠す。病院へ急がねばならない彼の眼の前には飲酒運転の検問。「俺は刑事だ、仲間だ、急いでいる、見逃してくれ」という彼に、交通係は、トランクを開けろという。そこへ通りかかった一台の車から折りてきたのは、県警監察官の矢崎。母親が死んだから、後で必ず出頭すると告げて、その場を脱出。病院で母親の亡骸と対面、看護婦は死体は安置できないから、葬儀屋を紹介すると言われる。葬儀屋に紹介された葬儀場で、上司から電話。なかなか署に来ない彼を訝って、これからそこへ行くという。もう目の前だという。慌てて彼は、葬儀会場のダクトに死体を隠す。明日は署に行くと告げて、通夜を理由にやり過ごした彼は、外のダクトが遺体安置所に繋がっていることを発見し、外のダクトから死体を引きずり、ダクトを通じて安置所へ。母親の棺の中に死体を隠す。携帯に「お前は人殺しだ。俺は知っている」というメッセージが届く。翌日、監察官と面談。「やくざから金を受け取っていただろう」と聞かれて、渋々認める。しかし監察官は、それはもういいという。それより、お前が轢き殺した男はどこにいると聞く。メセージの送り主は、あの県警の監察官だった。追い詰められて行く工藤は、裏で金をもらっていたヤクザの親分に会いに行く。親分いわく、どうやら彼が轢き殺した若者は尾田といい、あるお寺の金庫番だったらしい。そのお寺は地方の小さな村にあり、そこには政治家が表に出せない金をお布施と称して持ち込み、ロンダリングをしているようだ。その金庫を開けるためには、矢崎の持っているICカードと、若者の指紋認証が必要らしい。矢崎はカードを持っているので、尾田の指紋を欲しさに死体を探しているらしい。「死体はどこにある」と葬式にまでお仕掛けて工藤を脅す矢崎。工藤の娘を人質に取り、死体を持って来いと要求される。しかし死体は母親の棺桶の中。まさに焼かれる直前に、死体を取り返した工藤は、矢崎の元へ。親分からもらった時限爆弾を尾崎の死体に仕掛けて娘を取り返す。その時、爆弾が爆発。矢崎の車は池へと沈んでいく。矢崎からカードを奪っていた工藤は、尾崎の人差し指を切り取り、お寺の金庫へ。無事に解錠に成功し、扉を開けたその向こうには、何千億はあろうかという現金が整然と積み上げられていた。金を奪おうと用意したバッグには、とても入らないと呆然とする工藤の後ろに、死なない男、矢崎が。矢崎と戦い勝利した工藤だったが、ヤクザの親分に金を奪われてしまう。娘を連れて、家路についた工藤だったが、またしても死なない男、矢崎の車が追ってくる。「金さえあれば、何でもできる」そう言いながら、2台の車は遠ざかっていった。