香港出張からアメリカに帰国したビジネスウーマンの妻が、その夜から発熱、翌日には死んでしまった。彼女に遺体は解剖され、脳の一部に異常が発見される。その原因は、病原性ウイルスによるものと思われたが、感染から発症、死亡までに時間が極端に短く、同時に同居していた家族は感染していないと思われる等、感染率のばらつきも見られた。
彼女の行動は徹底的にトレースされ、香港からの帰りにシカゴにいたボーイフレンドと密会していたことが分かる。彼もまた発症し、死亡していた。どうやら接触感染により拡大するウイルスのようだ。
そうこうする内に、同様の症状を表して死亡する人間が世界中で報告され、パンデミックの様相を呈してくる。感染源はどこか。何か。媒介する動物、植物は何か。WHOは香港に人を送りこみ調査を開始する。
パンデミックのニュースはマスコミに取り上げられて、メディアを通じてウイルスよりも速いスピードで広がっていく。果たして、原因をつきとめ、ワクチンを開発することができるのか。
デマをばらまき、一攫千金を狙うフリーライターなどが登場して、物語に賑わいを付け加えているのだが、どうしてもパンデミック物の宿命は、いつかは必ず収束されるということが前提にあること。悲惨な症状や解剖シーンのように目先を変えたとしても、結局はウイルスvs人間の構図は外せない。この手の映画は「アウトブレーク」で完結してしまっているんじゃないだろうか。
ウォルフガング・ペーターゼン監督ということで、どう料理するか楽しみで鑑賞したが、やはり残念な結果に終わった。
この映画、IMAXデジタルで2000円も取るような映画だったのかなぁ~と疑問。
DVDで十分です。