
図書館でブラリと借りた本、エコイック・メモリーを借りて読んだ。
ネットに公開される、殺人シーンを記録したと思われるビデオ動画。撲殺、絞殺等の残虐な殺人シーンが3本見つかった。果たしてこれは、事実かフェークか。投稿者であるEchoの正体は誰か。女性刑事が真実を追う。
という物語。それなりにスピード感もあって、面白いよ。ただ、最近の警察小説には、少々僕は食傷気味です。警察組織の中の軋轢と人間関係。官僚と叩き上げの刑事。階級社会である警察内部には、僕たちサラリーマンとは違う世界があるのは、なんとなく想像はつく。そこへ持ってきて、警察は男社会の際たるものらしい。男女平等、同一労働、同一賃金が当たり前の世の中で、本当にここまで女性が蔑視されているのだろうか?それとも、こういう女性刑事以外の女性職員というのは、もっとお気楽に勤めているのだろうか。
どちらにしても、何でも女性刑事を登場させて、しかもその女性は大学卒業、国家公務員試験を合格した官僚で、美形で優秀。頭が良くて行動的。時々は無鉄砲というキャラクターには、ちょっと飽きた。どうせなら、そういう部分ではなく、ジェフリー・ディーバーのアメリア・サックスやキャサリン・ダンス捜査官のような、颯爽として機敏で聡明、慎重で大胆な女性刑事は、書けないものかなぁ。