
アマルフィの後は、青葉台へ出ていつものにんにくラーメンを食べた。相変わらず、やる気があるのかないのかわからん親父三人が、分担しながら実に段取り悪く作ってくれたニンニクラーメンだが、頭にくるくらい旨い。これがこんなに旨いと、やる気のある店はどうしたらいいんだ!
で、再び南町田へ戻り、次の作品はMWである。
手塚治虫原作の劇画の映画化。
昔、人口600人の沖野真船島で、悲劇があった。一夜にして住民全員が消えてしまった。すべての家屋は焼かれていた。そして、政府はその事件を隠蔽した。しかし、その事件を知る少年が二人、虐殺を逃れて島を脱出していた。一人は、冷酷非情にその事件の関係者やその家族をも、容赦なく殺害して回る、美しきモンスター結城(玉木宏)。もう一人は神に仕える神父となり、結城を止めようとする賀来(山田孝行)。
あの夜、島で何があったのか。
一方、新聞記者の牧野京子(石田ゆり)は、結城が勤めるLA投資銀行の汚職問題を調査する内に、事故死した記者の手帳を入手し、その夜の出来事、その裏に秘められた真実に触れてしまう。賀来を訪ねて協力を申し出る京子に、結城が「お前は何を知っているんだ」と問う。京子の口からもれた言葉。「MW(ムー)の存在を、私は知っている。そしてそれは、まだ島に残っていることも」
3人で、沖野真船島を訪ねて、ついに秘密のMWに手が届きそうになったとき、米軍のヘリがやってきて、いきなり銃撃を加えてきた。湖に潜り、MWを探していた結城を除き、京子と賀来はヘリに追われる。崖から落ちた賀来。岩場に逃げ延びた京子の後ろに結城の姿が。京子の手帳を手に入れた結城は、京子をヘリの前に突き出す。たちまち銃撃に蜂の巣にされる京子。それでも、口元に笑みを浮かべる結城。
MWが島ではなく、東京の基地にあると知った結城は、賀来の教会の慰問を利用して基地へと侵入。そしてMWを奪う。これを使えば、東京全域は死に絶えてしまう。とっさの機転で、MWを結城から奪い、飛行機から飛び降りた賀来。そして、軍用飛行機は爆破さえてしまう。
結城を追っていた刑事の沢木(石橋稜)の元に、死んだはずの結城から電話がかかる。「たまに娘に会う日くらいは、無精ひげをそったほうがいいですよ、沢木さん」死んだはずの結城は、近くで沢木をみている。そして結城の手には、MWが・・・・
さすがに手塚治虫、面白い作品だし、息もつかせぬスリラーに仕上げた映画も立派。なんといっても玉木宏が冷酷で非情な美しさを演じきったのがすばらしい。石橋稜は、がんばりすぎ。汗みどろになってバンコクの街を走り回ったり、カーチェースがあったりするが、基本的にはしゃぎすぎ。浮いてるように見える。それが残念。
評価:★★★★☆