いよいよ全日程を終了し、帰国の日となる。荷物をまとめて、朝食を済ませて、さて何時にホテルを出ようかと考える。羽田便は、上海側の空港も国内線空港である虹橋空港発着となるので、国際線空港である浦東空港よりは、はるかに近くて便利である。僕のホテルの老錦江飯店からなら、まぁ、20分って着いてします。
何故か、フライト時間は12:30だという情報が刷り込まれていたものだから、10時半頃に出れば楽勝で間に合うと踏んだ。そして10時に部屋を出てチェックアウト。もたもたした作業にイライラしながらも、チェックアウトを終了。
何気にEチケットを見ると、何と出発は13:50であることが判明!完全に早く出すぎた!ああ間違えた!こんなことなら、もっとゆっくり部屋で寝転んでいればよかった!と思ったが、後の祭りである。
仕方ないから、どっかブラブラして時間を潰そうと、南京西路を目指して、トボトボ歩き始める。歩くと、20分程かかるが、急いでいないし、まぁ、いいやと思っていたら、途中で雨が降り出した。なんやこれ!踏んだり蹴ったりやないか!と自分に毒づきながらも、何とかブティックのあるビルへ。
ルイビトンの古い財布を妻が使っているのを見たので、値段がよければ買ってもいいなと思い、ルイビトンの店に入ってはみたが、驚いた事にお客さんはみんな中国人だった。台湾のビトンでも、ほとんどのお客さんは日本人だったのに、この国はどうなってるんだろう。中国人が、ばんばんビトンを買っている。目当ての財布を見つけて値段を聞いたら、おおよそ気絶しそうな値段だったので、「ふ~ん、そう。安いのね?」等といいなが、引きつった笑顔を貼り付けた状態で、店を出た。
え~い!どうせビジネスクラスのラウンジに入れるんだから、もう空港へ行こう。タクシーに乗って、空港を目指した。
虹橋空港でも、自動チェックインができるので、簡単にボーディングパスを入手し、ラウンジへ。出張報告書をシコシコ作っているうちに、時間になった。JALがANAの前に飛ぶのだけど、驚いたアナウンスをしていた。「日本航空で羽田へご搭乗のお客様にご案内申し上げます。本日、優先搭乗を行いますが、優先搭乗対象のお客様は127名おられます。混雑が予想されますので、早めに搭乗口へお越しください」ええ!127名?見るとB744だ。ジャンボとは言え、全部で350人から400人乗りってことだろうから、その内の127名が優先搭乗ってことは、40%くらいのお客は、プラチナメンバーということになる。そんなバカな・・・
ふと思い出したが、JALはJALカードを申し込んで、一度でもプラチナメンバーになると、永久にメンバーでいられるらしい。ANAは、毎年更新なので、毎年5万マイル飛ぶ必要がある。そのかわり、メンバーの数は新陳代謝するから、ほぼ一定に保たれているのではないだろうか。こういう所もJALの頭の悪いところだ。先をことを考えていない。このままメンバーが増え続けたら、ラウンジだって広くしないといけないだろうし、第一価値が下がってしまう。ブランドの低下ってことだ。ブランドはステータスだから、それを高く保つ戦略が必要だ。それを考えないマーケティング部隊が、JALにはいるということだ。黒字化には、まだまだ道が長そうだ。
JALのお客がいなくなったラウンジは、急にガランとしてしまった。確かに127名がこのラウンジに入っていたんだから、混雑しているはずだ。ANAはB777-300だったが、Yクラスはほぼ満席だった。帰りも下らない機長のアナウンスにその通訳でイライラしたが、無事に帰国を果たす。