朝から本社の経理と打合せ。昨夜のSYと飲んだ酒がきつい。
そのまま親会社へ回り、自分のデスクへ戻ったのは3時頃。
突然、電話が鳴った。
「おー!お前もSYも元気にしてるのかよ!どうなってんだよ!」
やった!噂の大ボスが帰ってきたのだ。
「あ、お帰りなさい。ええ、来られるのは聞いてました。はいはい。
今夜ですか?もちろんですよ!どこでも駆けつけます。はい。
え?神田?いつもの店!わっかりましたーーー!」
完全なるサラリーマンモードである。働きマンも真っ青である。
鐘と共会社を飛び出して、神田のいつもの店へ。
監査役が一人で飲んでる。大ボスはまだ、打合せとのことだ。
当社を定年で退職して、親会社のアメリカ法人のエライさんとして
出向している。子会社から親会社に定年後に出向する人なんて、
そんなにめったにはいないだろうね。
そうこうしていると、北米担当者を引き連れて大ボス登場である。
開口一番、「お前、最近何やってるんだよ!仕事してないだろ!」
ビールを飲み、焼酎を飲み始めると、もう彼の舌は止まらない。
「会社が潰れるかどうかって時に、お前よく酒なんか飲んでられるな!」
え?あなたが僕を呼び出したんだけど・・・
「お前はダメだ!義に生きてないからダメだ!こいつは、まだ多少は
ましなんだけど、お前はダメだ!絶対にダメ!」
もちろん、ダメを出されているのは僕です。
「SYなんか、工数になるなっていってんだ!そんなんで出張に来るなら
もう来ないでいい!あんなの来ても仕方ないから、上呼んでこいよ、上!
はっきり決めろって言ってやれよ!」
「社長がバカだからダメなんだよ。はっきり言ってやったんだよ。外から
見てるからよく分かるんだ。そしたら社長が俺にだよ!俺に!俺にこう
言ったんだよ。君が親会社の専務訪ねて話しなさい。バカ野郎だよ!
お前が社長だろっていうんだよ。お前が言えよ!責任者なんだから!
まったくダメだよ。どいつもこいつも!タナカ、ちょっと酒が濃いよ!」
いつものボス節が炸裂しまくり、夜も更けて10時半になったのでお開き。
電車の中で落ち込んだ。大ボスにはたかれた、後頭部が痛い。