数年前にヒットした本。
以前に読んだことがあったが、蔵書(ってほどないが)を探したが
無かったので、きっとブックオフに行っちゃったのかも。
図書館の蔵書調べたらあったので、借りてきた。
当たり前のことが、当たり前に書いてある本。
企業の力、競争力は「現場」にあるということ。
どんな理念も戦略も、「現場」が納得し、実行しない限り絵に描いた餅。
とかくこのての本にはトヨタが登場し、トヨタ生産方式が引き合いに
出される。トヨタの革新的な生産方式は倒産の危機に瀕した時に、
確立された、一種の理念である。看板方式と呼ばれる生産方式を中心に
「改善」を繰り返す。トヨタの真の実力は、この「改善」がレベルを問わず
「継続」されていることだ。決してトップダウンで「改善しろ!」とは言わない。
「現場」が自ら改善しているのだと。
現場力を鍛えるための方法が色々と語られているが、大切なことはその
ノウハウではない。トップや本社が「現場」を知ることだろう。
そして「現場」は、自らが会社の中枢であり、自分たちが会社の商品であり
その成果が製品であることを、信じ込んで疑わないことだ。
日産のゴーン社長が苦しんだのも、肥大化した組織の縦割りを打ち破る
ことであったと、多くの本に書いている。マトリクスの組織をつくり、組織を
横断するプロジェクトを作った。しかし、最近の日産はまた元気がない。
組織だけの問題ではない。現場が組織横断的に問題を認識し、見過ごす
ことなく素早く改善することなんだろう。それがトヨタと日産の違いか。
翻って当社はというと・・・・
先週の会議で、専務がこの本を紹介した。
すかさず内容も確認することなく、3冊も注文してしまうのはどういうことか。
大体こんな本ってのは、会社が買うものではない。
社員が自己投資として買うなり借りるなりして読むものではないのかな?
まさしく「現場力」がないことの現われのような気がしてしまった。