北京に在住の主人公は、新聞記者である。
中国人女性と恋愛におち、日本の妻とは離婚して、北京で中国人女性と暮らしている。
この中国人女性が、中国開放運動に関わっていることから、新たな革命へと巻き込まれていく。
共産党上層部や中央政府に対する民衆の不満が高まりを見せる。
軍の中にも、反感を抱くものがいる。
そんな中で、暗躍する運動家達と、中国秘密警察の追いかけっこ。
そして、XデーZ時がやってくる。
学生を中心とする反体制の民衆や活動家が、続々と天安門広場に集まる。
中央政府は戒厳令を布告。軍が出動して天安門広場を取り囲む。
第2の天安門事件となるのか。
いよいよ軍による、排除活動が始まった。
民衆へ発砲し、民衆を殺戮する軍隊。「我々は民衆を守るために存在している」と中央政府の命令に背く指揮官達。混乱が混乱を呼ぶ天安門で、新たな中国は誕生するのか。
ちょっと非現実的な設定ではあるが、読み物としては楽しいかもしれないなぁ。
中国といえば、ダンボール製肉まんという、すばらしいレシピが公開されて、「チャイナ・フリー(中国製食品は使用していません)」というシールを貼った製品を売り出したアメリカの食品会社があるらしい。
そんな中、いきなり北京放送が、「あの肉まん事件は捏造でした」と謝罪した。
これがまた、一段と怪しさを増すことになったんじゃないかなぁ。
どうも、「あの事件が世界で大事件になって、このままでは他もバレるかもしれない。中央政府は民衆を管理できないし、民衆はバレなきゃええわい!の人たちだから何が飛び出すか心配だ。それなら、あれは捏造でしたと北京放送が頭を下げて、この問題に蓋をしないと、北京オリンピックが危ない」という臭いがする。
言っておきたいのだが、僕は中国が好きだ。
とんでもないパワーとダイナミズム、大陸的な明るさを兼ね備えた人たちで、話していて楽しい。
ただ、国土も広いし、人口も多いから、一人一人の道徳観念やら倫理感と言ったものを、教育していくことが難しい。まして、社会主義の下、ある種抑圧され、決して裕福とはいえない環境が田舎にはあったので、学校に行けない、行かない人が多いのも事実。
それは即、民度ということに繋がる話なんだが、残念ながら「バレなきゃいいのよ、何やっても」という風潮は否定できない。しかし悪びれず、あくまで明るくやってしまう所が中国人らしいのだが。
だから悪人ではない。
当社製品も、現在模倣品が出回って大変な迷惑を被っている。
しかし、模倣品と知って買っている人たちがいるのも事実だから、どうしようもない。
日本人だって偉そうなことは言えない。
中国へ行って、偽者と知りながら、ビトンの財布を買っている人たちがたくさんいるんだ。
自分のことは棚にあげて、一方的に攻めるのは、ちょっとどうかと思う。
でも、世界からみると、困った人たちであるのも事実だから悲しい。