朝、目が覚めると思った程の二日酔いもない。
かなりすっきりとした目覚めだった。
いつものように地下のスポーツジムへ行って、一汗かこうと起きだして、ドアまで行って驚いた。
ノブがないのだ!
そうだ、昨夜帰ってきたときにノブが取れたことを思い出す。
取れたノブをじっと見ると、どうやら折れたのではなく、ドアから抜けただけだと
分かる。抜けたのなら、差せばいいだろうと、そーっと差してみる。
ゆっくりまわすと、ドアが開いた。シメシメ!
そーっと外へ出て、そーっとドアを閉めた。
ガチャ!ドアが閉まる。
ニマーと思わず笑いが漏れる。
その後、ドアの向こうから「ゴト」という音!
まさか・・・・・
外からドアのノブを回そうとしたら、なんと!
外からもノブが抜けてしまった。
考えてみれば当然だ。向こうとこっちで止まっているものの、向こうがなくなれば当然こっちも抜ける。 え~~~!どうしよう!
もう一度ノブをそ~っとさしてみると、微かな手ごたえが・・・・
ゆっくり回すと、中で錠が回る感触が・・・・
抜けないように、そ~っとノブを押す。
開いた!よかった!
そんなことをしている内に、ジムへ行く時間がなくなった。
しかも、このまま会社へでかけていいものだろうか・・・・・
部屋に戻り、お湯を沸かして、コーヒーを入れて考える。
さて、いよいよ出勤の時間だ!
どうしよう。ドア・・・・
え~い! ままよ!
そ~っと締めて出勤。
弁当買って帰ってくる。
恐怖のドアが目の前だ。
外ドアのロックを外して、いよいよ内ドアのノブに挑戦だ。
そ~っと・・・・
開いた! やった!
どっと疲れが出た。