家を出る前に、検査をしていこうかと思ったけど、どうせ今から分かるし、真っ白だろうし…と思ってやめた。
尿をとり、結果はどっちになるか考えないといけないな…と、どちらのパターンも想像して過ごす。
どんどんみんなが呼ばれていくのに呼ばれない私。
ダメだから泣いてもいいように最後なのかな。いや、そんな配慮あるわけない。
昨日話し合って、これからどうするかは私に任せると言われ、結論がでないまま今日を迎えていたので、やけに冷静になり次だけはがんばってみるか考えていた。
診察室に呼ばれ、入ると
『どうですか?』ときかれる。
前もそうだった。というか、いつもそう。
どうもこうもない。
なんともないです、と答え、念のため検査薬に目をやる。
院長先生ったら…“検査薬、裏返しの術”を使ってらっしゃる。
裏返しなので、どこをどうみてもただの白いスティック。見せたくもないのね、とどうでもよくなる
『○○さんね、これね、反応出てますよ。陽性ですよ

と言われるが全く理解できない。
残念でしたね…じゃなかった。
陽性?意味がわからない。
『着床してますよ。良かったですね!!』と、静かに拍手。
まさかの展開に、ぽけーっとしていたと思う。
「この線薄くないですか?大丈夫ですか?」
「えー…どうしましょう。どうしたらいいですか?」
そればっかり、ひたすら言っていたように思う。
私たちのたまちゃん、どうやら着床してくれたようです

来週来られる日を聞かれて、手帳をめくるけど、ページを戻ったり進んだりして、来週が見つからない。
次のページなのに。
先生に日付を言われてやっと予定を確認できた。
次は、仕事前にエコーで確認。
『仕事も色々とあるでしょうけど、後悔のないようにゆっくり過ごしてください。とにかく良かったですね!!』
と先生はみるからに喜んでいる。
私は多分笑ってなかったと思うけど。
そして、検査薬をティッシュに丁寧にくるんで体温表にはさんでもらう。
検査薬もって帰りたいというのをどこかで見たことあるけど、先生自らそんなことしてくれるんですね。
これでやっと笑った。
『これはどうぞ、ご主人に見てもらってください。』と言われる。
実は昨日フライングをして、線が現れる場所がわかるけど、色は全くつかなかったから、本当に驚きだった。
陽性がでたら涙を流して喜んで、きちんとお礼も言えると思っていたけど信じられなさすぎて、涙もでなければ、ちゃんとお礼が言えたかどうかも覚えていない。
ただ、先生がひたすら笑顔でニコニコして、喜んでくれたのをみてうれしかった。
そりゃ人間だもの、治療を行う側もうまくいけば嬉しいですよね。
そして、本当なんだなぁと、じわじわ実感した。
車にかえり、電話で報告すると、まさかの陽性判定に旦那もびっくりだった。
今度こそ、出産までたどり着いて、二人で抱っこします。


長文読んでいただき、ありがとうございました
