バットマン・タンデュやジュテで、
「床を滑らせて」
「床を擦って」
という説明をされたことのある人は多いと思います。
他の先生に習ったことのある生徒からよく話を聞きます。
私も子どものときに「床を擦る」と教わっていたので、素直なひろこちゃんは一生懸命床を擦っていました。
それがバレエが上手になることだと疑ってもいませんでしたから。
色々変わったのはバレエ団のスクールに移ったあと。
「あなた今まで何を習ってきたの?」
という先生方の衝撃のお言葉。
バレエを教えるようになってから、どのように教えたら本当のやり方が伝わるかはずっと研究し続けてきました。
先日ついにその時がやってきたのです。
大人バレエの生徒たち、ちゃんとしたバットマン・タンデュができていました。
それと同時に引き上げの質も上がりました。
そしてルルヴェのバランスもきれいに。
※引き上げという言葉は普段使わないのですが、ひよこ座に来たことのない方でもイメージしやすいと思うので今はあえて使います。
バレエの基礎の全てはプリエとタンデュから。
それがちゃんとできると世界が変わりますよ。
「ここを使って」
「〇〇に力を入れて…」
なんて考えていたのがどんなに意味のないことか身体でわかるはずです。
だからピルエットなど、大人リーナさんにとって難易度の高いことも質があがります。
力んで重たいダブルより、美しいシングルで。
ポワントは『立つ』のではないよ、とか。
すぐにはできなくても、目指すものがあっていたら、間違っているより見た目はずっときれいです。