SNSでお医者様を中心に投稿を見かけることがあります。
『骨盤の歪みは存在するのか?』
これは医学的な部分では『ない』だと思います。
骨はそんな簡単には歪みませんし、本当に歪むほどのことがあったら骨折ですから激痛です。
ただし、バレエ教師・トレーナーの観点からは『ある』と言えます。
私は、いわゆる「骨盤の歪み」は筋肉のバランスの悪さだと考えます。
手足は右利き、左利きがあります。
手足両方とも右、左が揃う場合もあれば、手は右利き・足は左利き、その逆の人もいます。
利き足の反対側は軸足になります。
片足バランスで立ちやすいほうが軸足、よーいどん!でスムーズに出るほうが利き足。
ということは左右で主な働きが違うのは普通のことです。
そのために筋肉の使い方が左右均等ではなくなり、筋肉のつき方に多少の違いがでます。
つまり、基本的にみんな歪んでいます!
それが原因で腰痛、膝痛などが出ることはありますのでその場合はストレッチや筋トレである程度バランスを取ってあげると痛みが改善することがあります。
この場合の痛みは骨ではなく特に負荷のかかりやすい箇所の筋肉が疲労したりこりかたまって起こる痛みです。
バレエでは左右で同じように動けないといけませんが、これらの差から右はできるのに左はできない、左は得意・右が苦手、といった現象が起こるのです。
また、過去に骨折や捻挫などの怪我をしたことをきっかけに、痛みをかばう動きが癖になって左右差が大きくなることがあります。
そんなときも『身体が歪んでいる』という表現を使うことがあります。
これも筋肉の使い方とバランスが原因。
痛みが出ないように、パフォーマンスを上げるように身体の調子を整えると、見た目の歪みは減ります。
でも、先に書いたように右利き・左利きが存在し、内臓や脳が左右対称でないことから、人間の身体を完全に左右対称にすることは不可能です。
また元々の利き手利き足を無理に変えるようなトレーニングは脳と身体のストレスになります。
自分の動きの癖を把握してうまく対処できるようにすることがバレエ上達のコツです。
一つだけ注意!
片方が弱いからとそちらだけトレーニングしたり、片方だけ強度を上げるのは間違い。
自己流は危険ですよ!