先日、知人の出る舞台を観に行きました。
その地域の若手の子を中心にオーディションを行うような公演はあちこちで行われていますね。
そのホール、比較的小ぶりなのですが、コールドの人数が多い上にソリストも合わせて全員でアラベスク、シャッセ、ジュッテ・アントルラセ…
スペース的にどうやっても無理でしょう?という振付だったので驚きました。
舞台の大きさは会場が決まった時点でわかります。
少なくとも私はホールのホームページの平面図をダウンロードして、距離や裏の動線も確認してから振付を考え始めます。
その時に照明の当たる範囲も想定して立ち位置なども決めます。(端に行きすぎると光が当たらないところもあります)
例えばこの曲で、4カウントでここまで移動して次のパに入る、などとなると広い舞台では間に合わなくてダンサーのスペーシングが下手に見えてしまってかわいそうです。
物理的に無理なことはあります。
ジュッテ・アントルラセも空中で脚を伸ばす瞬間がありますが、そのスペースがなければ伸ばせません。
(そのくらいギュウギュウでした)
過去に、先生の考えでは舞台裏で上手袖下手袖をを移動することになっていましたが、舞台の作りで階段を使って違う階まで行かないと移動できないことが当日になって判明するという事件も目撃したことがあります。
パとパのつなぎがない振り付けも踊り手が苦労します。
どのパも準備や、一度は床に降りる瞬間がありますがその時間が全く考慮されていない組み合わせになると、音と振りが合わないばかりか踊る人が余計な苦労をすることになりますね。
先生は慣れているから「なんとかなる」と思っていても、生徒さんはかわいそうですから、作る側がちゃんと考えましょうよ!と言いたくなった出来事でした。