大人の生徒からの質問
「プリエを踏んでと言われたから頑張っているけどもっと跳んでと言われる」
トンベ・パ・ド・ブレ→グリッサード→パ・ドゥ・シャの組み合わせをやって見せてもらうと、
・プリエをとても強く意識→プリエで動きが停まる
・膝をしっかり上げようとする→上半身が沈む
・両足が浮いた瞬間を作りたい→自分のジャンプのタイミングがつかめないために脚の動きが遅れる
結果、重たく低いジャンプになる悪循環に陥っていました。
まず、ジャンプは足の力で床を蹴る以前に頭・お腹・お尻が床から離れていないと跳んだように見えません。
重心が浮いた後に脚が来ます。
「プリエを踏んで。」という注意をされたができないという相談はよく受けます。
それを言った先生が本当にわかって言っていたのか、何をアドバイスして良いのかわからずに言ったのかはわかりません。
相談してきた生徒は皆、お尻と重心を下げて低くなり、床に沈むようにしてから床を足で蹴ろうとします。
それでは軽く見えるジャンプは無理ですし、何より急に下肢に全体重がかかることによる肉離れなどのリスクが上がります。
下から押し上げるのではなく、床から離れて身体の張り合いを強めます。
これは力ではなくて末端と末端を遠くに離すイメージです。
人の身体の動きを分析できる目を持った人や、スローモーションでは
①重心が浮き
②腕と脚が来て
③ジャンプのピーク
のいう流れになります。
ちょっと見ただけではそれがほぼ同時に行われます。
「プリエを踏む」という表現は沈み込む方向にイメージしてしまう人が多く、実際の動作にピッタリではないと思っているので私は基本的には使いません。
軽いジャンプは脚への負担も減らします。