最近大人バレエのことが多かったので今日は子どものバレエについて。


書くことを思いつくきっかけになったツイートがこちら。https://twitter.com/marikomikuni/status/1548439169910726657?t=Qcx4RelCbtBIwFor0-Xo4g&s=19


以前から、低年齢のコンクールには賛成しない旨を書いてきました。


コンクールに出るとなると、普段のグループレッスンに加えて個人レッスンなどでほぼ毎日レッスンをする人が多いです。

もちろん、学校や他の習い事としっかりやりくりすることはそれはそれで勉強になります。


良くないのはバレエを最優先にして他のことを投げ出してしまうこと。

勉強が嫌いだからとバレエに逃げること。

コンクールに出ることが目的のレッスンばかりになること。

他の人生経験を積む機会を奪うこと。


もしプロ志望なら、その先のバレエ人生は長いです。


早ければ18歳からプロ、引退はバレエ団や活動の仕方によって様々。

昔は40歳を過ぎたら引退する人が多かったですが、今は50代以上でも現役で踊り続けるダンサーが大勢います。


バレエの古典作品は世界の歴史的背景を知らずに踊ることはできません。

現代作品でも、言語の理解・数学的思考がゼロでは振付家の意図をインプット→アウトプットすることが難しいでしょう。


振付家の指示を理解できないダンサーは踊らせてもらえません。


将来、もしバレエを指導することになったら。

ほとんどの生徒が一般人です。

指導するためには言葉の使い方、バレエ理論、機能解剖学とバレエの動き、それ以外にも一般教科の基礎は理解していたいですね。

「先生ってバレエ以外のこと何も知らないのね」と思われたら?


コンクールのためのレッスンはコンクールで審査員にアピールするためのもの。

プロになるならアピール力より、古典にも現代作品にも応用できる基礎力のほうが大事。


他のことをやりたくないからバレエに逃げるのなんて問題外。


私自身、学校でいじめにあって登校できない時期がありました。

そんなときに心の拠り所になったバレエのレッスンには行かせてくれた親に感謝しています。

バレエがなかったらどうなっていたかわかりません。


バレエがあるから他のことも頑張れる。

そんな環境なら良いのですが…


そして一生バレエをやっていくつもりでも、思うようにいかないこともあるのがこの世界。

人生の選択肢を増やしておくことは自分自身を守ることにも繋がります。


どれだけ努力しても、プロのダンサーとして生活していけるかどうかはその時にならないとわかりません。

生活していけるかということは一人暮らしをしていける稼ぎがあるということです。

バレエだけやってきて、40代50代でも親に頼って生活している人がまだまだいる日本のバレエ界。


早いうちからバレエ一色の生活をすることが必ずしも子どものためにはならないということを伝えたくて書きました。