先日、レッスン中に身体をガッチガチに固めていた生徒さん。


他の先生に

「肩が前に出ているから胸をこう広げて…」

と言われたそうで、ご自分で胸を広げようとしていました。

巻き肩が強くなると猫背にもなるので姿勢の悪い見た目だけではなく、身体に負担が増えることも問題です。


いわゆる巻き肩の原因は様々ですが、今までレッスンに来て特に問題なかったケースに限っては、自分で胸を広げた姿勢を保とうと頑張るのは巻き肩を悪化させ、ほかのところの痛みも出てくる可能性があります。


巻き肩のきっかけとなるのは胸や首の前側の筋肉のコリ。

コリに抵抗して力で胸を広げようとすると背中の筋肉が疲労して背中や肩もコリ、肩や首の周辺全部が固まれば巻き肩も悪化することがあるのです。


猫背気味になると頭蓋骨も前に出るのでバランスも取りづらくなります。


巻き肩はバレエの姿勢を取るうえで邪魔になり、なめらかなポール・ド・ブラをしようと思ってもできない状態になります。


私のレッスンでは上半身の調整もしてからバーレッスンに入ります。

・ガチガチに硬い人がいるときは硬い筋肉を軽く動かして血流を上げ、足りなければボールなどでマッサージ

・肩のインナーマッスルのスイッチをオンにするエクササイズ

・硬いところのストレッチ

・全身のアライメントを整えるストレッチやエクササイズ


身体を整えてからバーレッスンに入るのとそうでないのではレッスンのクオリティが全く違うものになります。

動かせないのに無理にやろうとすると故障につながる危険も。


筋肉のコリ、疲労、過収縮、スイッチオフになって動きが悪くなる…

バレエの姿勢が取れない原因をできるだけ潰していくことでバレエの習得をスムーズにします。


バランスの良い筋肉の使い方ができるとバランスの崩れはある程度防げます。

硬い筋肉は柔らかく、テンションが抜けた筋肉はスイッチオンに。

力で治そうとするのはやめてくださいね。