レッスンでいつもとても一生懸命な大人の生徒さん。
舞台を観に行ったり、動画を見たり、研究も熱心です。
発表会にも出てくれて、やることになった曲をYou Tubeなどから見つけてきて、「これを見た」と報告してくれることもあるのですがその中には大人の趣味の方の動画も。
私からすると生徒の方がきちんとできているのですが、生徒は「この人上手!」と言うのです。
最初にその言葉を聞いたとき、私がまず考えたことは
『その価値観を変えないと本人は上達しない』
上達したいとレッスンに来てくれているのですから、本物をわかっていないと上を目指せません。
プロの以外観ちゃダメ、というところから始まりました。
以前から書いているとおり、私の生徒はやりすぎな人が多いのですが彼女もその一人。
「これができるようになりたい!」と思うとお家での自主トレも自己流でやりすぎていました。
ジャンプを跳べるようになりたいからジャンプをたくさん練習する。
回転に慣れるためにお家でもぐるぐる回ってみる。
実は回ってみるのはよいのですが、ジャンプはバレエのやり方があるので闇雲に跳ぶのでは技術に繋がりません。
力が入ると「動けた気がする」と言っていたので力が入りすぎるタイプ。
余計な力を使わず効率よくきれいに動く練習をコツコツと。
レッスンの甲斐あって、徐々にバレエらしい動きができることが増えてきました。
「先生の言っていたことがわかりました」
「なんでこの人のことを上手と思ったのだろう?」と。
この言葉を聞きたかった!!
のびのびと柔らかく、滑らかな動きができると、踊ったあとの疲労が全く違うものになります。
うまく動けた感覚がわかってきたら、見る目も養われてきました。
大人も上達しますし、成長します