私は生徒さんたちとよく会話をしたり、質問をされたり、コミュニケーションを取る時間が多いためか他の先生がレッスンでどのように指導されているのか、どのような注意をされているのか、聞く機会がとても多いです。


その注意はこういう意味、こうしたら注意されなくなると思う…

というようなこともお教えしています。


その代表的なものの一つが

『肋骨(あばら)を締めて』

Twitterで仲良くさせていただいている海外でご活躍のダンサーさんも『魔境』と表現されたこの『締める』の正体がわからないと直せないのですよね。

その方もタイムリーにブログに書かれていたのでシェアします。

https://riverside-germany.com/ballett-36/ 



それでうまく行かなかった人が私のクラスに来るので、質問してくる人のほぼ100%があばらにギュッと力を入れてすぼませようとします。


そしてその影響で下腹は出てくるか緩みます。

引き上げられないので今度は

「引き上げが足りない」

「お腹に力を入れて」

と言われてそれも頑張って、あちこち力を入れてがんじがらめです。


私のアドバイスを元に修整して、他の先生の前でやってみて「どうだった?」とたずねると、褒められたケース、注意をされなくなったケースばかりです。


よくあるパターンを2つ、真似してみました。


まずはア・テールで立ったとき。

正しくは骨盤とあばらはまっすぐ重なります。


おそらく、「あばらを締めて!」と言われる状態。


もう1つ、プリエのときによくあるパターン。
まっすぐ。

あばらの注意をされるケース。

わかりやすくなるように向きに合わせた線を描いてみました。

どちらもあばらが出ているのではなく、骨盤のアライメントの崩れによりあばらが傾いて、その結果、みぞおちのあたりが飛び出したように見えます。


だからあばらだけをギュッと締めようとしても苦しくて辛いだけで直せず、先生に何度も同じ指摘をされることになります。


もし、このケースに当てはまるのでしたらあばらを締めるのではなくて骨盤の前傾を修正すればあばらの向きは自然と良い位置におさまってきます。