バレエをやっている人の永遠のテーマ
『引き上げ』
私の担当クラスのいくつかで、去年から「引き上げ禁止」にしていました。
正確には「みんなが引き上げと思っているもの」(笑)
私も子どものときも、大人になってからも、かなりの期間引き上げを間違えて考えていました。
理想形がわからなければ目指せません。
でも引き上げは感じてもらわないと「これ!」とはわからないものなので、目指しようがない。
だったら
「できることから着実に積み重ねれば良いのでは?」
となり、まずはみんなが引き上げと思いこんで頑張っているものを一度リセットする作業から始めました。
生徒さんへのヒアリングで他の先生がどのように説明しているのか確認してみました。
その結果生徒さん達の捉え方はこのようになりました。
・お腹を締める、肋を締める、背中を立てる、お尻を締める… ⇒一度にですよ。いくつ考えれば? これではアンシェヌマンを覚える余裕はなくなりますね。
・胸郭(がどこかはわからないけれど)上げる⇒わからないことはできません。
・踵をいつでも上げられるようにする⇒だからア・テールが不安定なのですね!
引き上げって踊りやすく、美しく、テクニックを安定させるため、身体に余計な負担をかけないために必要なもの。
そして残念なお知らせ。
引き上げができた・わかった=バレエが上達した!
というわけではないのです。
バレエの動きができなければ踊りとは言えません。
引き上げができて、こんなに軽くきれいに動ける。
身体が安定してコントロールがしっかりできる。
それでバレエの動きがスムーズに。
【まとめ】
引き上げとは、全身のコーディネートができないとわからないもの。
1箇所だけ強く意識すると引き上げができる日が遠ざかってしまいます。
助けになるトレーニングやエクササイズもあります。
でもあくまで補助的なもの。
まずはバレエの正しい動きを知るところから始めましょう