今回は『床を押す』ことについて。
この表現を使う先生は多いと思いますが言葉の受け取り方や想像する動作の個人差が大きいため、私はあまり使わないようにしています。
床を押すことを頑張るほとんどの生徒さんが床に身体を押し込むような動き、姿勢になろうとします。
バレエの動きや姿勢とは大きく異なるものです。
また、押し返して脚が突っ張ってしまうのも正しくありません。
床に身体が沈んだようにも、重力に逆らうようにもならず、床を押します。
裸足で楽な姿勢で床に立ち(決してバレエのポジションをとろうとしないように!)
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脱力
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足裏に体重の圧がかかります
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この圧を感じたまま床に対して垂直に頭のてっぺんを高くしようとします。
このときに全ての骨格の重心が揃うと引き上げができて床を押せます。ターンアウトしていなくてもバレエの姿勢になります。
このときに位置や方向がずれやすいのが骨盤です。
骨盤がずれると身体を伸ばそうとしたときに全身にずれが生じます。
そうすると引き上げができず、床も押せません。
これらを低年齢から正しく導くと身体の成長とともにできるようになっていきます。
身体が出来上がってからバレエを始めた大人の方はそれまでの生活パターンや運動習慣、動きの癖で1人1人に差がありますのでそこは先生の腕の見せ所です。
一度でも楽できれいな姿勢を体感できると目指すべきものがハッキリしますよね。