今日はTwitterでの質問から。
『デリエールのタンデュなどで骨盤を譲ってもよいのか、譲らずに膝が床の方に向いてもよいのか』

バレエ教本などを見るとバットマン タンデュ、ジュテなどで後ろに脚を出す動きで『骨盤は(できるだけ)水平なまま』と書いてあると思います。
ワガノワやパリオペラ座などの生徒さん、選ばれし者は一般人よりは動かせると思います。

結論を先に書きます。
私の考えでは
『できるだけ骨盤を譲らないつもりで脚を伸ばし、限界まで来たら骨盤は伸ばした脚について行く』
重心は軸足のままです。それだけでは上半身に歪みが出ます。動脚側の背中を前に出す方向に胸郭を回旋させます。

すると
・軸足のターンアウト
・胸は前を向く
・動脚のターンアウト
が維持できます。腰への負担もほとんどなく、背中の上の方とお尻を使った感じなります。
呼吸をしながら脚を挙げられます。

通常、骨盤を傾けずに後ろに脚を動かせる角度は高さ10度前後、生まれつき身体が柔らかい人で12~15度です。バットマンタンデュの時点で10度以上動かしていますね。

以前にアラベスクで背中を反らせないと書きました。
アラベスクはこのデリエールのバットマンタンデュの延長線上にあります。

完全に骨盤を固定したままデリエールの動きをすると脚は内旋します。時々骨盤を押さえつけて練習させようとする先生もいますが、無駄なばかりか害になるのでやめましょう。

レッスンはできないことを練習、正しい動きを身に付ける為にするものです。