体重移動を伴うパに共通のこと。

今回はピケ(ポーゼ)について書きますが他のパに応用できます。

私のレッスンの中で、生徒さん達がピケをするのを初めて見たときにうまくいかない人は多く、理由はだいたい二分します。
・遠くへ移動しようとして失敗
・移動が小さすぎて失敗

私自身は子どもの頃は「できるだけ遠くへ移動しなさい」と教えられ、今でもうっかりすると失敗してしまいます。三つ子の魂百まで、成長期に教わる内容はとても重要です。いい加減学習したいですが4~5月の自粛開けに悪い癖が再発してしまいやっと戻せてきた感じがします。

本題
《失敗する理由》
・上の2つ、どちらも体重移動がうまくできないからです。(だから失敗なのですが…)
・移動する先のバランスを強く意識している


《成功率を上げる方法》
・ピケの前は片足が軸になりプリエ、もう一方の脚を前、横、後ろのいずれかに出し床から浮いている状態になります。
・その出した爪先の位置で移動の方向は決まります。
・プリエした軸足で股関節より上を一瞬で押し出し、そのボディの下にピケした脚が来るようにします。
・このときに遠すぎても近すぎてもバランスが崩れやすくなります。

《結論》
どこまで移動するか、ピケした後のボディの位置を考えるより、押し出す働きの脚に体重をしっかりと乗せ確実にバランスが取れるボディの真下に軸脚が来るようにする。まさに『ピケ(突き刺す)』です。

ここまでできるようになると、移動距離も調整できるようになります。移動した後のバランスの取り方がわかるからです。プロのコールドバレエは列を揃えるため、列の形を変えるため、振り付け指示された通りに動ける技術と感覚が必要です。
私は初心者や大人から始めた方はまず個人個人のやりやすい距離で練習するべきと思います。いきなり応用からやり始めると、他の応用するパが出てきたときにまた基礎に戻るか全く違うパとして練習することになると効率が悪くなります。
まずは自分の身体のキャパシティを越えすぎない範囲で確実に基礎を身に付けてもらいたいです。頑張るけれど無理はしない、ということです。