台風を避けてロード30キロでもがく | カッコイイおじいを目指すランBAKA院長のトレーニング診療日誌

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ウルトラランナー・トライアスリート院長の加齢と闘うドタバタ奮闘記

幸い埼玉県は、台風12号の影響をあまり受けませんでした。

7/29(日)は、雨で足場の悪いトレイルを避けて、アップダウンのきつい山のロード30㎞でもがきました。

 

一緒に走ったのはまたまた、8月にUTMB(ウルトラトレイル・ヴ・モンブラン)を走るカミさんと。

実はこの日カミさんは、トレラン女子(?)3人で富士登山トレーニングに行く予定でした。

 

      < グリーンライン・笹郷のT字路 右折して下れば黒山三滝 >

 

ところが、その一人が『筋金入りの雨女』で、レースに出ればコース短縮か中止にさせる実力の持ち主。

カミさんもチョビッと雨女で、この常識外れの極悪コンビがタッグを組んだからたまらない!

正に『常識の通用しない台風12号』を呼び寄せてしまいました。

 

そして、その台風のコース取りは二人の人生と同じく、想定外のメチャクチャ・ルート。

その上呼び寄せておきながら、「富士山は危ないから」と言って自分達は中止。

各地で中止になったレースやイベントで迷惑をこうむられた皆さま、大変申し訳ありませんでした。

 

で、カミさんが白羽の矢を立てたのは、強力晴れ男のワ・タ・シ。

 「奥武蔵ウルトラマラソン(75キロ)のコース、グリーンラインを走るからついて来なさい!」とのご命令。

私に拒否権は無いので 「御意!」

という訳で、二人で走りに行きました。 (T_T) ハ~…

 

   < 5月の『トレニックワールド100マイル』はこのポイントから地獄のアップダウンが始まった >

 

埼玉県毛呂山町の鎌北湖に到着した午前8:30過ぎは、まだ雨で時折ザーッと強く降って来る状況。

小降りになるのを待って、雨で煙る鎌北湖を9時頃スタート。

 

コースは、 < 鎌北湖⇔北向き地蔵⇔笹郷の頂上⇔顔振峠⇔高山不動 > を往復約30㎞くらい。

 

本来はもっと寒いはずで、雨で寒い中をどんなウエアで走ればいいのかを経験する予定でした。

ところが台風は、予想より早く東から西へ曲ってしまったために、蒸し暑さのトレーニングになりました。

 

装備はトルデジアンを想定して、まったく要らない真冬の防寒着フルラインナップ、その他を含む約5㎏。

 ヘッドライト2個・予備電池2個分・ゴアテックスウインドブレーカー(WB)上下・薄手WB(上)・手袋(3種)・

 長袖ミッドレイヤー・アームウォーマー・ふくらはぎのレギンス・補給食・水2㍑

 

                      < 顔振峠のお茶屋前 >

 

北向き地蔵を過ぎて笹郷に向かうまでに、蒸し暑さのため既に全身汗でビショビショ。

私は脱水の判断のため、時おり拳を握って浮腫んでいるかどうかを確認します。

 

浮腫んでいれば脱水が始まっており、この日はこの時点で浮腫みが始まっていました。

マメに水分補給をしないと危険と判断して、努めて飲むように心掛けます。

しかしこんな天候でも、同じ事を考えているランナーはいるもので、数人とすれ違い挨拶を交わします。

 

高山不動までの往路は、アップダウンがありながらも登り基調。

緩い登りはできるだけ走るようにするも、歩きが長く続き、とにかく顔振峠までが長く感じます。

顔振峠までが大体10㎞のはず。

 

しかし、この日はGPSを忘れてきてしまったため距離がわかりません。

おそらくこの先、高山不動までは約5㎞位だと思います。

 

顔振峠を過ぎると、あっと言う間に高山不動に到着した印象。 ここまで、2時間20分。

 

            < 関東三大不動の一つ  高山不動は工事中でした >

 

お参りして復路をスタート。

復路は当然下り基調で、走れる反面歩いて休めません。

次第にヘタレてきて歩きたいけれど、平坦と下りはダラダラでもガマンで走り通します。


顔振峠の約1キロ手前の下りで、いいペースでカッ飛んで行く二人組に抜かれます。

 「オッ! こりゃいいや」 とペースアップして追いかけます。

ほぼ全力で下って追いつき、登りに掛かると後ろのランナーが遅れ始める。

 

抜くと失礼かと思って遠慮してると、トップとドンドン離れて行くので、仕方なく抜いて全力でトップを追う。

トップに追いつくと、その人は登り坂なのに聞こえなかった足音が聞こえたためペースアップ。

 「うわッ。キツイ!」

さらに、下りに入ってもほぼ全力ペースでかっ飛ばす。

私の脚は全力でフル回転、心臓はバクバク、でも離れず食らいついていると顔振峠のお茶屋が見える。

 

トップはお茶屋でペースダウンしてこちらに話しかけて来るも、振り返ると見知らぬ私がいる。

キョトンとしていると、遅れた仲間が到着して二人で店に入って行きます。

 

「(引っ張っていただき)ありがとうございました。」

私はお礼を言って、追いついたカミさんと走り去りました。

 

気持ちがダラダラしてくると、こういう刺激で喝を入れるとシャキッとします。

しかし、この約1キロの全力ダッシュは脚に効きました。

これが、この後苦しむ原因になるとは…

 

                    < 北向き地蔵 ・ 無事戻れました >

 

笹郷までの長い登り坂を、速いピッチで歩きます。

登り坂での『高速歩き』は私の得意技で、そこそこの登りなら、歩きで走る選手に付いて行けます。

しかし、私のペースが遅いのか、カミさんがピッタリ付いて来る。

 

笹郷からは長い下りが始まり、私はカミさんの後ろに着いて行きます。

前に出ないでカミさんのペースに合わせるつもりが、けっこう速い、そして長い下り。

後ろに着くつもりが、脚が重く前に出られない。

 

(キツイなぁ…)と思っていると登り坂に入り、(歩くだろう)と思っていると、歩かない… 走ってる…

と、また下りになってそこそこのペースで駆け下り、登り坂になって(今度は歩くだろう)と思っていると…

歩かないで…  走ってる… 

 

これまでは疲労を減らすため、登り坂に入ると「あそこの目印から歩くよ」と伝えてました。

しかし、後ろに着いた今は、敢えて「歩こう」と言わずに任せる事にしました。

しかしこの状況… 歩くだろうと思いながら歩けないこの状況は、私の方がキツイ。

 

で、私は考える…

   (私が「歩こう」と言うのを待ってるのか? それとも鎌北湖までを走り通す覚悟か?

   まあ、どっちでもいいや。 それなら鎌北湖まで走りましょう。 どこまでもつか付き合いますよ。)

 

レース中よくある事で、考え方を『攻め』に変えて、ちょっとだけ覚悟を決めるとキツクなくなる。

今回も心を『攻め』に変えると、予想通りそれほどキツクなくなる。

 

で三つ目の登り坂、今度はこれまでより少し急坂、私でもキツク感じる、でも走れなくはない。

カミさんのペースが落ちて来て並走になる、ハーハ―物凄い息遣い。

どこまでもつかと思っていると、こちらをチラッと見るので 

   「いいよ。よく頑張ったね。」   …歩く。

 

確かに、ここまでの長いアップダウンをよく頑張ったと思います。

レースは、最後は心の強さが勝負。

どこまで自分に意地を張り通せるか。

 

トップ選手は、ライバルとの意地の張り合いが勝負。

しかし我々のレベルでは、弱い自分に対してどこまで意地を張り通せるかが勝敗を分ける。

 

私の「歩こう」の言葉を期待しながら、そう言われるまではきついコースをそこそこのペースで走り通す。

他人に期待・依存しながら、厳しい条件下で自分を律するのは、とても難しい事だと思います。

今回の練習は、メンタル・トレーニングとしては最高の状況であり、今後のレースに必ず生きます。

    「あれだけツラい練習したんだから、こんなのは楽なもんだ。」

 

さて、鎌北湖まで残り1キロちょっとの長い下り、目印ポイントでカミさんが

    「もう先に行って。飛ばしていいわよ。」

言い終わる前に、私はフル・スロットルで飛び出す。

 

大股で、着地衝撃を殺しながら、濡れた路面で滑らないように、ブラインドカーブのコース取りを考え…

とても数キロもたないスピードで、平坦になるまで、とらわれないで、気が済むまで…

 

       < 鎌北湖 ・ スタート時は雨で煙っていたのに戻ると晴れて蒸し暑い >

 

〖先週のトレーニング〗

07/23(月):休 み

  24(火):ウエイトトレーニング

  25(水):休 み 

  26(木):バイク:スピニング60分

  27(金):ラ ン:8,0㎞/49分

  28(土):①ラ ン:トレッドミル(ビルドアップ)6,0㎞/29分 ②ステッパー:60分/420階

  29(日):ラ ン:<鎌北湖30㎞位?>4時間20分

 

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