薄い眼をして笑うお父さんの顔が浮かびます。
バターナイフは小さいこの子達のために用意され、「メチャクチャ嬉しい~お父さんの子で良かったー」と七雄兄さんが喜ぶと、「あれ?つい昨日バイオリンなんて捨てちまえって。」と言うので、慌てて「折角好きな兄が喜んでお褒めの言葉を言うのに!」と嘆いてみたら、「あれ?」とまた同じようにお父さんが返答するので三男兄が、「この子ねぇ大人なんじゃない?もう。」と先日のたらい寺の一件を思い過ごしてる様子を見せながら言ってくれました。「それに一等好きな訳はないから。」そうしますと三つ子の瞬兄が、「いっとうへへへ(´∇`)」とサザエさんのたらちゃんみたいに言うのです。「ママを呼んだら一等喜ぶのに。そして俺を許す気になるだろうか。」「どうして気にする~」「ほらーよく話すんだよ。」
蛤モドキの貝の中身をナイフで切りながら、「きれいだね~」と言った家族の語り口でした。
そのあとに、もとは小早川勇斗(はやと)さんだった苑長さんもお喜び下さり、「遠い昔蛤御門の変と言うのがありました。はい、何年でしょう?」兄に質問をしていました。
親の責任には身を引き剥がされるような思いがけないハプニングも付き物なんですね。
