こんにちは、キキです。
今日は障害者手帳などについてです。
手帳や制度については、第一回公認心理師試験でも出題されていましたね。
しっかりと押さえておきましょう。
身体障害者手帳
概要
「身体障害者福祉法」に定める身体上の障害がある者に対して、都道府県知 事、指定都市市長又は中核市市長が交付する手帳です。対象となる障害は、以下の通りです。
- 視覚障害
- 聴覚又は平衡機能の障害
- 音声機能、言語機能又はそしゃく機能の障害
- 肢体不自由 ・ 心臓、じん臓又は呼吸器の機能の障害
- ぼうこう又は直腸の機能の障害
- 小腸の機能の障害
- ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害
- 肝臓の機能の障害
障害の程度として1級~6級までの等級があります(7級の障害は、単独では交付対象とはならないが、7級の障害が2つ以 上重複する場合又は7級の障害が6級以上の障害と重複する場合は、対象 となる。)。
根拠
身体障害者福祉法第 15 条
精神障害者保健福祉手帳
概要
一定の精神障害の状態にあることを認定して精神障害者保健福祉手帳を交付することにより、各種の支援策を講じやすくし、精神 障害者の社会復帰、自立及び社会参加の促進を図ることを目的とて、都道府県知事又は指定都市市長が交付します。
長期にわたり日常生活又は社会生活への制約がある方を対象としています。
対象となる障害は、すべての精神疾患で、具体的には以下があげられます。
- 統合失調症
- うつ病、そううつ病などの気分障害
- てんかん
- 薬物やアルコールによる急性中毒又はその依存症
- 高次脳機能障害
- 発達障害(自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害等)
- その他の精神疾患(ストレス関連障害等)
ただし、知的障害があり、上記の精神疾患がない方については、療育手帳制度があるため、手帳の対象とはなりません。(知的障害と精神疾患を両方有する場合は、両方の手帳を受けることができます。)
また、手帳を受けるためには、その精神疾患による初診から6ヶ月以上経過していることが必要になります。
障害の程度
精神障害者保健福祉手帳の等級は、1級から3級まであります。
根拠
精神保健福祉法第 45 条
療育手帳
概要
知的障害児・者への一貫した指導・相談を行うとともに、これらの者に対して各種の援助措置を受けやすくするため、児童相談所 又は知的障害者更生相談所において知的障害と判定された者に対して、都道府県知事又は指定都市市長が交付する。
基本的には知的障害の方が対象であるが、地域によっては、発達障害と診断され、かつ自他の意 思の交換及び環境への適応が困難である等により療育又は日常生活上の支援 が必要と認めた人にも交付される(例:兵庫県)。
障害の程度
重度(A)とそれ以外(B)に区分
根拠
療育手帳制度について(昭和48年9月27日厚生省発児第156号厚生事務次官通知) 参考
、療育手帳制度に関する技術的助言(ガイドライン)であり、各都道府県知事等は、本通知に基づき療育手帳制度につ いて、それぞれの判断に基づいて実施要綱を定めている。
ヘルプマーク・ヘルプカード
障害者手帳と合わせて覚えておきたい制度として、ヘルプマークがあります。
義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または、妊娠初期の方など、
援助や配慮を必要としていることが外見からはその障害が分からない方がいます。
ヘルプマークは、そうした方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、
援助が得やすくなるよう東京都が作成したマークで、平成29年7月にはJISの案内用図記号に採用され、全国に普及が進んでいます。
また、ヘルプカードと言って名前や症状・状態、支援を受けたいことなどをあらかじめ書き込んで置き、必要に応じて提示できるカードもあります。
図 ヘルプマーク
練習問題
知的障害について、正しいものをつ選べ。(第一回公認心理師試験)
① 成人期に発症する場合もある。
② 療育手帳は法律に規定されていない。
③ 療育手帳は 18 歳未満に対して発行される。
④ DSM-では重症度を知能指数}IQで定めている。
⑤ 診断する際に生活全般への適応行動を評価する必要はない。
答えは一番下
引用文献
厚生労働省みんなのメンタルヘルス総合サイト 精神保健福祉手帳
参考文献
医療福祉総合ガイドブック 2019年度版 3,564円 Amazon |
問題の答え 2