桑木志帆初優勝 2024年 第18戦「資生堂レディス」最終日 | ひよこきんぎょのJLPGA(日本女子プロゴルフ)ツアー観戦記

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菊地絵理香選手を中心に、試合レビューを書いていきます。
※記事中の人名はすべて敬称略とさせていただきます(一部例外あり)

 12番ホール、桑木志帆のティーショットはまっすぐ右へ。そちらは赤杭のはず……。

 

 この時点でのスコアは、

 桑木 -9

 琴音 -8

 小祝 -7

 9番で堀琴音をかわした桑木が首位に立っていた。

 

 ここでOBなど打ったら首位が入れ替わるだろう。それに、計り知れないメンタルへの負担は、後のプレーに影響をあたえるかもしれない。

 

 ボールが木に当たった音がした。

 そしてそれはフェアウェイのベストポジションへ運ばれる。 

 昨年のスタンレーレディス最終日の17番で、優勝した森田遥が見せたプレーとまったく同じことがおこった。

 

 

 このラッキーを活かして見事にバーディを奪った桑木。もはやムードは桑木初優勝に向けて動いたように思えたのだが、同ホール、堀琴音も意地のバーディで1打差から離れない。

 

 結果、この堀琴音の追撃が、桑木の気持ちを引き締め続けたのだろう。一度15番で堀琴音に並ばれた桑木だったが、16番の3rdベタピンで勝負あり。

 

 そして、ついにそのときが訪れた。

 18番の4打目、50cmを確実に沈めた桑木志帆が、プロ入り初優勝を飾った。

 「昨年の忘れものを取りにかえることができました」

 優勝スピーチでこう話した彼女は、これから2勝目、3勝目を公約した。

 〝今季中に2、3勝〟ということだろう。とにかく竹田麗央もそうだったように、これで勝ち方がわかった桑木のプレーは、来週から明らかにオーラをまとうことだろう。これから桑木と優勝争いをする選手は、今までとまったく違う桑木を感じるはずだ。

 そんな桑木が初めて優勝者として参戦する来週の大会とは、北海道シリーズ第一弾「ミネベアミツミレディス」。

 

 同大会のホステスプロといえば、言わずと知れた私たちの菊地絵理香選手。

 26位タイとまずまずの成績で今週を終えた絵理香選手。雨で中止などもあり難しいコンディションの中、予選もしっかり通過して、ポイントも得ることができたので、次のホステス大会もしっかりがんばってほしい。

 

おめでとう!

 

昨年の資生堂で敗れた桑木を、グリーン横でなぐさめたのは岩井姉妹。その千怜と今年は歓喜のハグ(写真はないが、明愛ともハグ済み)

 

そして仲良し佐久間朱莉ともハグ。これで佐久間も初優勝に向けてさらに燃えるだろう


昨年の桑木志帆まとめ

 

 

こっちゃん、ナイスプレーでした。3年ぶりの優勝はお預けとなったけど、単独2位で得たこの180ptでシード獲得が完全に視野に入りました。あと、このハウスキャディさんの「プレー入ります!止まってください!」の声、よかったです。こっちゃんの試合後コメント「去年の自分をみたら、優勝争いなんてとんでもない感じでしたけど、今回最後まで優勝争いできましたし、3勝目〝したいな〟じゃなく、〝できる〟と思えるようになりました」




森コーチのインスタ。最終日のハウスキャディさんに言及したところはさすが。それにしても、原江里菜といい、この森コーチといい、堀琴音をイジるインスタはめちゃめちゃ輝いている。ここには書かれていないが、1ホールで舌打ち7回はギネス記録だよ、こっちゃん



この1ページ目に絵理香先輩の名前がない。最後の9番を迎えるまで、-4の15位タイだった。バーディ締めで久々のトップ10入り、最悪ひとつ落としてもトップ20確保だ、と楽観的でいたのだが、まさかのダボで一気に26位タイまで順位を下げた。どんな状況で出たダボなのかはわからない。ただ「優勝のためイーグル必須の池超えチャレンジに失敗」ではなかったのは確かだ。私は絵理香選手を応援する者であるが、昨今の〝好調が複数日続かないムラのあるプレー〟に正直物足りなさを感じている。昨年の女子オープンで見せてくれた〝絶対に諦めない〟と語っていた背中は、今季どこへいってしまったのか。あの気持ちが全面に出たプレーをもう一度見せてもらいたい。ただ、体のどこかの故障が思った以上にひどく、本来のプレーを見せられないのだとしたらそれは最も悪い知らせなのだが……

 

この背中だ!