インタビューをする、という事 | ひよこきんぎょのJLPGA(日本女子プロゴルフ)ツアー観戦記

ひよこきんぎょのJLPGA(日本女子プロゴルフ)ツアー観戦記

菊地絵理香選手を中心に、試合レビューを書いていきます。
※記事中の人名はすべて敬称略とさせていただきます

 女子ゴルフのツアープロにインタビューをして、それを記事にするというお仕事が舞い込んで、すでに2人の女子プロに話を聞くことができた。

 

 インタビュー内容は録音して、あとで何度も聞き直しながらテキストに起こしていく。

 そこで、私は生まれて初めて、人と会話をしている自分を客観的に聞くことができた。

 

 まるでラジオを聞いているように、そのDJの短所が浮き彫りになる。何度でも言うが、なんなら昨日まで私は素人だったのだ。短所なんざいくらでも沸いてくる。

 

 「相手の話が終わっていないのに、被せ気味の相槌をうってしまう」

 「事前に相手のことを調べすぎて、とっておきの話を披露してくれている風な雰囲気に水を差してしまう」

 「聞きたいことが多いため、早口になる」

 

 1発目の川﨑春花選手のインタビューで少なくとも上記3点が、自分自身で赤面してしまうほど気になった。

 

 2回目の阿部未悠選手は、予定時間を超過しても話を続けてくれた。上記反省点を気をつけたお陰であると思いたい。(そのインタビューの10日後に初優勝!)

 

 「あなたの事は何でも知ってますよ」じゃない方がいいというのが、改めて肌感覚でわかった。もちろん何にも知らないのは論外だが、相手は少なからず自分を語りたい。過去に何度もこすったエピソードだとしても「教えてください」とお願いすると、とても丁寧に教えてくれる。そこで、少し違った相槌を打ち、「GDOやALBAでは書いていない」言い方を引き出せたら大成功なのだ。

 

 悪趣味だと言われたら返す言葉もないが、私は、ツアープロのまぶしいスポットライトの当たる部分を切り取るよりも、一流であり続けるために苦悩を重ねる内面に迫ることを、インタビューをする上での信条としている。

 

 そのためには、初対面の私に「この人には話してもいいかな」と相手に思ってもらう必要があるのだ。

 

 さて、人間には聞いていて心地よい周波数というものがあるらしい。

 

 「1/f ゆらぎ」というやつだ。

 

 

 

 

 ほほう。

 私はここに出てくる森本レオに、声と雰囲気が似ていると言われたことがある。


 もう時間もそれほどないので、甚だしい勘違いであることを承知で、上記を長所と捉えて磨きあげることにしよう。

 

 それを身につけて武装しないと、いつかやってくるであろう、あの人へのインタビューなど成功するはずもない。

 

 

悲願のメジャー制覇を達成して年末のアワードにご降臨いただく際に、髪の毛を下ろしてご登場いただけたら、私はもうこの世に思い残すことは何もありません

 

 

 

  4/19発売のワッグル6月号、146ページからの企画で、川﨑春花選手へのインタビュー記事が掲載される。

 編集部では「通好みなテキスト」との評価をいただいているが、果たして読者にはどう届くのか。


 昨年末のアワードは、原稿料は要りませんという持ち込み企画だった。だが今回はギャラをいただいている。プロライターとしてデビューできたことがうれしい反面、責任が生じているのだ。

 つまらない記事が続いたら切られる。この事実と付き合いながらの執筆となる。


 私の心はひとつ。


「行けるとこまで行ったらぁ!」