季封村で行われる悠久の物語。

神を封じる鬼斬丸。

それを管理する玉依姫と守護者。

対するはアリア率いるロゴス。


宝具に寄って封印され続ける鬼斬丸の封印を強めるか、はたまた敵の手に渡ってしまうのか...

な、ストーリーが大元にある中でヒロインが過去の約束に縛られていく。

守護者たちに関しては縛られているという表現の方が合ってる。


大きくわけて3分岐した後に個別ルートに入っていくし、ロゴス側もルート毎に関係が違う






⚠ネタバレ注意⚠







★鬼崎拓磨

鬼を宿す。鬼斬丸に封印されている力そのものであり、鬼斬丸の封印をした大元の力である存在が拓磨の中にいる。長い月日の中で捻じ曲がった精神を自分のモノにできるか、飲み込まれるかを左右するのが珠紀との関係。序章の時点で謝り続けているのも、鬼斬丸を封じた存在。拓磨自身も身に秘めた力があることはわかっているし、その力が膨大であるからこそ自分の意思で封じ続けている。鬼の力を利用して鬼斬丸を封印していることもあり、珠紀と過ごすことが力の解放のトリガーにもなる。拓磨と敵対するロゴスサイドはアイン。持ちたくなかった最強の力を秘めている拓磨と、力を得ることだけに全てを捧げたアインの衝突。言葉は容赦なくてもずっと優しい拓磨。鬼の力に振り回されつつも珠紀を守るべくとにかく無理をする。



★鴉取真弘

八咫烏を受け継ぐ守護者。1000年前に妖狐と大蛇を残して生きることを選んだ八咫烏。玉依姫の力が目覚めなかった場合は自分が次こそは死んで封印を施す約束の元、今代の玉依姫の未覚醒により死を覚悟する真弘先輩。五家の中で早いうちから全ての真相を伝えられ死を覚悟した状態で生活している。敵対するのは【死】そのものであるソウルイーターを身に宿すツヴァイ。終盤までは《死に抗う者》と《死を肯定する者》のような関係性の2人。ただ、ツヴァイの中にある押し込められた本当の精神が現れることで《死を望む者》との敵対とも言える気がする

自分の弱さを隠しながら、1人でなんでも抱える真弘先輩。死ぬ為だけに生まれたことを理解してしまっているからこその他人への優しさもある。



★狐邑祐一

妖狐の血を持つ。幼い頃に力を使って友人を助けたけれど、恐れられてしまったことから人とは一定の距離を取っている。自分が妖怪、人間では無いことを明確に理解している。ロゴスで敵対するのは同じ幻術使いのドライ。ここでドライのことがだいぶ分かるわけだけど、400年彼自身も生きていて少しずつねじ曲がっていったのが彼の苦しさではある。鬼斬丸の力を取り入れようとするドライに対してこのルートは全員が敵対。アリアと共闘になる。そして、力を理解し全員が開放されることを望む慎司くんが敵対関係になる。最初は何を考えているのか分かりづらい祐一先輩だけれど、妖狐であることがずっと引っかかっていて、本当の自分を知られたら離れられてしまうから。予防として、玉依姫の守護者として傍にいることを正当化しようとしている。



★犬戒慎司

慎司くんルートは主に玉依の血を引く血族の物語。守護五家としての力が目覚めなかった慎司くん。犬戒家から出されて言霊の力を得て五家と再会するところから始まる。慎司くんの真意は鬼斬丸の破壊。血に捕われることからの解放を望んでいる。ロゴスには8年前から所属していて、アリアのことは信用している。慎司くんが珠紀に惹かれることで美鶴ちゃんとの決別。美鶴ちゃんも玉依の血の分家である言蔵家の血筋であり、鬼斬丸の封印に手を貸している。物理的に鬼斬丸との呪縛から逃れるために行動しているのが慎司くんと美鶴ちゃんであり、自由に生きるためにロゴスに手を貸す。慎司くんは言蔵家の出身であり美鶴ちゃんとは双子。言蔵家に生まれる双子の男児は凶事とされ犬戒家へ養子に出されたことで2度見捨てられる過去を持つ。しかし、凶事とは双子の男児の力が発現した場合言霊の力が強すぎること。正式な守護後家でなくても、玉依の分家として力を持つ。後輩枠だけれど、抱えてる過去が大きすぎてずっと大人びている。



★大蛇卓

大蛇の血を引く大蛇家。今回は 対 典薬寮戦。

大蛇家としては玉依の守護五家という立場になるものの、卓さんの母親は鬼斬丸の贄となっている封印の被害者の家計でもある。幻術使いな上、頭のきれる頭脳派な卓さんが味方で良かった!という言葉から数章後 ロゴス側に回る卓さん。卓さんの中にはずっと玉依の封印からの解放があっただろうし、彼の思惑は語られないままだけれど悲恋ENDの雰囲気からも自分が犠牲になっても鬼斬丸さえなくなれば...という考えからの行動なんだと思う。今ルートは典薬寮ががっつり物語にハマって来ることで、清乃ちゃんのことが語られたり、芦屋さんについて語られたり。ここまで強すぎてどうすることも出来なかったドライの撤退も典薬寮だから成せたこと。卓さん、ドライ、芦屋さん、どこをとっても多くは語られないけれど全員にそれぞれの思惑がある中で起こる大人の駆け引きだったなぁと思う。



★狗谷遼

ベースは卓さんルートのまま遼くんと出会っているか否かでストーリー分岐をする遼くんルート。全ての真相がここに詰まっていると言っても過言では無い。

慎司くんが言蔵家から犬戒家へ養子へ出されたことに衝撃を受け過ぎて考えていなかった本当の犬戒家の息子はどこへ行ったのか、という問題。慎司くんの母親が狗谷家の生まれであることから導かれる遼くんの本来の出自。卓さんがロゴス側についていたのも、典薬寮の動きに気づいていたからだったり...ここまでぼかされていた事実が全部ここに集約。そして何より、最終戦は怪我などなどの影響で全員参加ではなかったけれど、違う場所とはいえ全員が同時刻に決戦の場にいるのが狗谷遼ルート。ずっと自分に守護五家の力があることを嫌がって、守護五家との関わりを避けていた遼くんを含めて全員揃った形でロゴスと典薬寮に向かっていく