貴方と出逢って“世界”が廻り始めた


平和な街 、空中都市 【凍玻璃】で巻き起こる

日常を揺らがせる物語。


物語のスタートはヒロイン(雛菊)が高台で

見知らぬ青年に襲われるところから。

その青年との出会いをきっかけに、

凍玻璃に存在する様々な思惑を知ることになる






⚠ネタバレ注意⚠






★帷

反大樹組織 “不知火”の首領。普段は花街の顔役。

泉下の出身であるが、花街で拾ってもらった縁で今は花街の治安を守っている。顔役ということもあり、上位貴族に近い待遇をされ、花街においては帷に逆らうことはできない。泉下、花街に住む人々の地位が低すぎることを問題視しているため、反大樹組織である不知火を結成。凍玻璃が平和だと思い込んでいる貴族や民に不満を抱いている。民に向けて行動を起こすことはあっても無血であることが最優先。そんな活動を利用し、大火事が頻繁に起こるようになる。犯人を探すべく泉下に降りながら情報を洗っているうちに、火災の原因がカラクリと瓦斯であること。花街で問題視している人が化け物になる現象(怪物憑き)の原因である墨染の香の原料が泉下に咲いていることが判明。禁忌とされる泉下、花街、貴族の癒着が浮き彫りになる。

初対面は口が悪いし、物言いハッキリしているから雛菊が少し怖がっているものの、立場上なめられてはいけない。ということが段々とわかってくる。誰よりも自分を犠牲にして誰かを助けるために全ての行動を起こしている。泉下に住む者が罹患する玻璃病の患者でもある。



★淡雪

雛菊の従者。自分の事を雛菊の所有物だと言い張る。

雛菊に対してめちゃくちゃ過保護でなんでも出来る。

淡雪ルートは人体発火事件の解決。大規模な火災と言うよりは、人が突然に燃える。原因はカラクリであり、今回の装置に仕込まれているのは銀燐。事件の場所は点在しているものの燃やされている人間は反大樹を謳う者。結果を述べてしまえば、大樹様の近侍である雨月による企てで、反大樹の人間から大樹様を守ろうとした結果の行動。雨月自身も本当はここまでやろうとは思っていなかったけれど、街の状況を相談した依様によって誘導されて事件を起こす。つまり、依様の悪意に塗れているのが淡雪ルート。淡雪が自身の汚点だとして、依様との関係を話していないことでだいぶ2人の関係性がキーになる。淡雪自身の過去である彼との時代と近侍として活躍していた時代。そこを捨てていたからこその、“今は”雛菊の所有物という発言。従者であるが故の淡雪の葛藤と、家を守るか従者を取るかで悩み続ける雛菊。前半戦と他ルートでずーっとなんでも出来る従者として褒めてたのに急に露呈する淡雪の不器用さ。くで見守ってきた淡雪ならではの雛菊とのテンポ感もめちゃくちゃ可愛い。

なんだかんだ独占欲がいちばん強いと思う。 



★依

機関兵【黒鶴】である依様。協力体制を組んでいるようでずーっと遠くにいる。数字付きの家柄で、今回の攻略キャラで事前にわかっている内、一番家格が上。雛菊と同じ貴族。他ルートと並んで、個別ルートも終始振り回されっぱなし。28歳なのに行動を辿っていけば可愛い理由だったりする。依様ルートは淡雪の人体発火事件から派生して、全身を切られて亡くなる惨殺事件の謎を解く。淡雪とは例の通り仲が悪い。貴族として一般的な考えをもちつつ、ところどころ性格の悪さが滲み出る依様と、雛菊のコンビがガチっとはまる。物事を割とズバッと言うことで仲良くなっていくのが雛菊らしくて好き。行動の残虐さこそあれど、依様の根底には“自分が”幸せに過ごすためにやるべきこと、がしっかりある。そんな彼が考えが甘かったかもしれないなぁ〜と思いながら、濡れ衣を着せたりの行動に移る事件も何件か。どうかと思う。けど、「だって」から紡がれる幼すぎる答えが愛おしいのも事実

依様ルートの犯人は依様という、やっぱりやってたんだ...という展開ではあるものの、殺害された犯人を見れば銀湾の関係者。方法はどうであれ、凍玻璃を守っていたんだなぁ、と彼の性格も鑑みて納得してしまう。



★露草

凍玻璃組の異種ルート。これまでは凍玻璃で起きる事件についてだったところが一新。大樹様に誰よりも近いからこそ、根本的な街の在り方について。貴族と平民の価値観とかその辺。ルート解放前にもちょこっと匂わせているけど大樹である柊の見た目のこと。ここでやっと、露草の双子の兄であることが分かる。大樹としての役割と、生い立ちについて触れていく一方で身分差で不知火との戦いが起きる。暗殺についてはここまでの事件で関わって来た犯人たちが過ぎるけれど、柊が狙われるのは銀湾の者にだけ。露草が中街で暮らす理由、凍玻璃が浮いていられる理由、大樹様だけが知っていること。そして、雛菊が禁域にいた理由が明かされる。だいぶ情報源なのが露草ルート。

禁域で柊の婚約者候補である雛菊に一番最初にあったのが露草。そもそも禁域内に入ることが禁止されている状態で好奇心に塗れた幼少期 雛菊が突っ込んでいたって事実が可愛くて好き。出会った時から露草は雛菊が好きだけど、自分の立場上彼女の幸せをずっと願っている。周りにはバレてる。他ルートでこいつには敵わないよって言う露草が報われた瞬間の嬉しさは忘れられない。



★矢代

他ルートでもちょこっと話に上がる銀湾からの使者である矢代。たまに表情が薄くなる瞬間を見ていただけに彼の過去と同時に語られる、感情がなく生まれてきたってところに納得。それでもだんだん生まれつつある感情に、生まれはどうであれ育った環境がその症状を助長していったんだろうな、と思う。攻略制限ラストのメインキャラにして、凍玻璃で起きた事件それぞれの真相が解明。思っていたよりたくさんの思惑が混ざりあったとんでもなく複雑な状態であることも判明。今の銀湾を知るからこそ、凍玻璃に抱く感情があることもわかる。雛菊にとっては泉下の暮らしが最低ラインであったところに、その下の世界を提示する矢代。価値観が急に変わった瞬間だと思う。

最初の出会いも矢代が仕組んだもので、街を1人歩きする貴族がいると知ってのこと。なんとしてでも貴族と関わりをもつことが第1目標だった。

自身が銀湾に暮らしていることで、凍玻璃が産む廃棄のことを街の人が蔑ろにしていると思っていたけれど本当に何も知らなかったことに驚愕。

自分の意思で雛菊だけは傷付けないと約束してくれる。真相での発言からして、恐らく皇族のなり損ない。矢代はそこまで悪い暮らしをしていないのかもしれない。あえて人好きのする笑顔を振りまいて過ごしているけれど、素になったあとも断りきれない性格は変わらない。



★真相

メインは鳴神になるんだと思うけれど、矢代ルートを終えた上での凍玻璃で起こる危機。そして、真相の名こそふさわしい登場人物全員の本当の姿。ここまで各々の持っている役割で敵味方が入り乱れていた個別ルートだけど、このルートは凍玻璃を守る為に全員協力で種明かしした上で理解し合う話。最終到達点としては、これから凍玻璃はみんなで協力し合う街にしていこうってところなんだと思う。この物語における本当の黒幕の判明を始め、雛菊の治癒能力、知の一族 賢木だけが知る凍玻璃の実態の詰め合わせ。