終遠のヴィルシュファンディスク。
前作同様 ネタバレ禁止というか、前作を踏まえている手前あまりまとめない方がいいかなぁと思いつつ、読み返した時にError Salvationの思い出が分かりづらかったから細かくなりすぎない程度に。
前回はノートにまとめていたけれど、今回はここに残すだけなのも踏まえての感想。

とにかく想定外の作りな部分もあって、どこまで行っても終ヴィルの世界観。
ファンディスクなのに特大ボリュームだし、色んな視点も知ることが出来る。




⚠ネタバレ注意⚠





Side Story-Interlude-  
その名の通り幕間物語。基本的には楽しかった外に出てからの時間だけど、迫り来る絶望感は否めない。
サブ視点も混ざってることで、事件の真相もちょっと深まったりする。可愛いのはフクくん視点。


Side END -Encore-
Error Salvationの別世界線。
前作の救済ENDに向かっていた道程が救いがどんどんなくなっていく展開に絶望しか抱けない。かろうじて救済なのか?と思える最後に到達するものの、だいぶこちらの気持ちは助かってない。

★イヴ・ノワージュ
英雄か博愛か。アルペシェールを救うために、イヴが犠牲になって染色体を提供するか、セレスが生き埋めになるか。本編の通り、セレスがリコリスなのはバレてしまうため、シアンさんに“アルペシェール”を救うための協力をしてもらう“のみ”。どうやったってオリジナルを待つのは【死】


★リュカ・プルースト
贖罪と殺戮。本編であったナディアトラウマは回避。ずっと気になってたレーディング 薬物表記ここか...
カプシーヌによって崩壊するリュカ先生の自我。ギリギリで思考が戻ってきて寿命まで罪を償うか、セレスとナディアの未来を守るために殺戮を繰り返すか。リュカ先生の寿命はどうやっても もう限界。


★マティス・クロード
配達人事件の犯人をカミーユが全てマティスに被せた世界。マティスに配達人の人格をダウンロード。途中も別の人格が表にいたり、前作と絶望ENDを深めた形の流れ。最終的には配達人の人格が強く出てしまうのでマティスくんオリジナルの意思はどんどん無視される。カミーユの過去の深堀もする。
 

★シアン・ブロフィワーズ
神としての側面と、悪魔としての側面。ダハトとサロメが交わるものの、国を救うという点で同じ道を歩み続けることは無い。リコリスとしての能力は発現しているため、セレスを救う道はもうない。ずっと敵対してきた感情派とガッツリ戦争。ダハトとシアンさんが戦う傍でシアンさんのために命を使う。


★アドルフ
リコリスの能力を変異させて発現させた状態。【コロシテ】BADの派生。ダハト戦も抑え込むのに失敗して、リコリスとして生きるしかない状況。セレスがもう話せる状況じゃない為、基本的にはアドルフ視点。生死の選択のみセレスがする。普通を望んだ特別な少女と、何も無いのに特別になってしまったアドルフの闘い。


Virche de La coda -Émotion-
絶望END 救済ENDの後日談
迎えているENDによっては完全な救済とはなりきらないけれど、無理やりHappyENDにならないところが非常に好き。メインのENDの方を重点的にまとめているけれど、救済ENDも2個ENDが別れるので選択によっては【死】を受け入れることで成り立つENDもある。


★イヴ・ノワージュ
やっと救われたなと思える反面、犠牲になった義兄のヒューゴと親友のアドルフの大きさも改めて実感する。死してなお、2人が支えになってくれる3人の関係は変わらず。全ての発端であるダハトを生かしておくイヴはやっぱり博愛なのかもしれない。イヴが寿命と闘いつつ、ダハトを妥当。アンクゥが抗体を完成させる全解決END。イヴとシアンさんが英雄になるものの、イヴはノワージュの姓のみを公表してセレスとゆっくり生きていく。最後のスチル、ノワージュ(ノワール×ルージュ)って感じですごい好き。



★リュカ・プルースト
リュカ先生のENDはどうしても死刑執行人としての罪と本人の寿命が付いて回ってしまう。ずっと後悔し続ける人生を受け入れて新たな希望を得る話。冥界でナディアと再会するのが最終地点。大切な妹を殺したことを悔やみ続けているからこその関門。異形の存在として現れるものの、その時のナディアが放った言葉はきっと本心ではないはず。結果として、生まれ変わってもまた兄妹として生まれることを約束。罪を償うため、炎に焼かれながらになるものの、彼の本心からの【切望】と卑屈にならない姿にやっと出会える


★マティス・クロード
やっと手放しに幸せになれると思いきや、メモリー・クラッシュが問題になるマティス。カミーユとロザリーの大きすぎる愛を引き継いだ2人。どちらもリライバーになれば寿命が1年しかもたないとシアンさんに宣言される。失ってしまったカミーユたちの記憶を辿りながら、自分たちはどう生きるかを選択する。一つの選択としてマティスくんがリライバーとしてセレスに送った言葉を2人で繰り返しながら、2人の関係で大きな役割を持つ【小説】を残していくことで何度でも恋をする。救済されたのにBADもあるの用意周到過ぎる。


★シアン・ブロフィワーズ
比較的穏やかな大団円。恋愛感情を得られるメモリーを作り上げているし、アンクゥの存在があるからリコリスの症状も治まっている状況。シアンさんの恋愛観が重点になっているから、だいぶ甘やかされて過ごす日々。過去のシアンさんと思考も違うことで、アンクゥも信頼を置いているからこの2人のやり取りもずっと可愛いし、いつものみんなの前だと正直に話すシアンさんではあるけれどアンクゥの前だとちょっと空気が変わる気がする。END差分に関しては、子供2人作る宣言はそのままに迎える結末は終ヴィルだなぁって流れ。


★アドルフ
やっと来たんじゃなかろうか、手放しハッピーエンド。アンクゥ含めて、とはいかないし犠牲になった人もいる中ではあるけれど、どっちのENDも結婚して2人で生きていく。やっと【普通の幸せ】を手に入れられる後日談。大きな出来事はナディアがダハトの死を受け入れるための遺品探し。そこも特に大きな問題はなく...地下通路でリライバー狂信派の不死こそが幸せの考えを一蹴する。アンクゥの想いを汲みながら、アンクゥが望んだ幸せをずっと描き続けていく。


★アンクゥ
今作の大きなネタバレになりそうだから思い出の中にひっそりと残しておきたい。
アドルフ絶望END後日談を踏まえた上でというところ。EpiCで明確になったセレスの状態にちょっと悩む。




Tradition -Drifter- 
漂流者と出会いアドルフがアンクゥになるまでの物語。漂流者の漂流直後からアンクゥを旅立たせるための出来事を漂流者視点で読み解いていく。結果、ノワージュ家が残した口伝と死神との約束を見届けていくことになる。アドルフにとっては漂流後の束の間の幸せの時間。インタールードに戻ってわかる関係性も良い。もしかして、彼岸花って【悲願】花の意味も持つのかなぁと思ってしまうような展開。


Virche de La coda -Émotion-
所謂アンクゥルートに値する物語。基本的な主軸は三幕だから、前作のスチルもふんだんに使いつつ、共通も入れこみつつの大ボリューム。今作初参加のスピネルは主にここで大活躍で、発する言葉全てが救い。カプシーヌずっとモヤモヤ見守って来たけれどスピネルが来たことで彼も救われたと思う。何よりも【普通】の概念を変えてくれるお姉さん。色々と残しておきたいことはあるけれどスピネルについてはやってみて真相を得るべき。アドルフ後日談があるせいでちょっと今までの流れに踏まえて考えなくちゃいけないことが出来たけれどしっかりその辺も入ってる。
みんながつけてる宝石ってもしかして...?