とある事件をきっかけに伝説の魔剣を宿すことになった少女。

そんな稀有な存在になったヒロインが戦いに身を投じながら自分の居場所を見つける物語

舞台はニルヴァーナ。国の戦士たちを集め育成する学校。

 

共通ルートは本編の半分くらい。

感覚的な割合で言うとちょっと長め。

その分、個別に入るまでの世界観の没入感と関係性はかなり深まる。

 

初期解放ルートはアベル、ラスティン、パシュの3人。

 

 

 

 

⚠ネタバレ注意⚠ 

 

 

 

 

 

★アベル

敵対する東国ロムアの王ロジオンの息子。主なストーリーとしては、ロムアのスパイがニルヴァーナ内にいてヒロインに捜索するように指示が出て、それを探るうちにアベルの生まれを知ることになる。内通者としてロムアに情報を流している犯人はモデスト教官だし、におわせているリシャールは教官に上手く扱われている状態。このルートにおいては教官殺しの犯人もリシャールとなるけれど、彼もロムアとの契約として自国アスールだけは守ると条件を提示されている。言葉が少なく不器用なアベル。個別シナリオが短いのも相まって唐突にヒロインが好きな状態になる。それはそれでアベルっぽいしみんな見てるのに教室でお昼誘っちゃうのも距離感掴みづらくて彼らしい。なんだろう...アベル、ヒロインのこと好きっぽくない?という可愛い展開が続く。 

 

 

★ラスティン

ヴァイアザール第2王位継承者。つまり第2王子。次男ということでの劣等感抱いているのかと思いきや、とにかく気を遣いまくる。兄よりもラスティンに華があることで王位を継ぐつもりはないのに国の意見が2分。自分の評価を下げるために夜遊びを始める。根が真面目なため夜遊び中に緑の滴亭店主 ギールに勧誘され【暁の鷹】として活躍。夜遊びかと思いきや、夜の人助け。これを教官たちと、各国王は気づいて黙っている。人の話を聞くのも得意だし、返してくる意見も的確。ラスティンに相談すれば全て何とかなる安心感。ヴィルヘルムに闘いについてヒロインが説いていることで、ラスティン兄弟戦の時にヴィルヘルムが力を貸してくれる。弟よりも兄が劣等感に潰されている兄弟

 

 

★パシュ

明るくて元気だけど、自分が精霊との契約を用いて加護を受けることができないことを悩んでいる。ダグロートの戦士は精霊との契約で自分に刻まれた模様が光る。戦いを好むダグロートらしい決まり。そんな焦りもあって自分が仕切る部隊の行動選択をミス。レオニダス教官が亡くなってしまう。彼が犠牲になったものの、そのおかげでアベル率いる前線が楽をできたこともあり完全な判断ミスとは言えないものの、レオニダス教官の死をきっかけに闘いに出ることに不安を持ち始めるパシュとヒロイン。そんな時にギードからレオニダス教官の判断ミスで部下を死なせてしまった過去を知ることで覚悟を決める。ダグロートの人達に悪態をつくものの、そんなパシュのことをみんなが心配して可愛がっている。復活したパシュの最終戦は見物

 

 

★ニケ

共通ルートから何か不穏な空気を纏うことがあるニケ。闘うことが苦手で常に後方支援の衛生班に所属している。そんな認識でいたもののニケがモデスト教官を暗殺する現場を目撃教官が殺されたときの傷が自身の父が殺された傷と同じことが判明。結末から言えば、ニケは暗殺者。東側でも西側でもなく依頼されれば誰でも殺す。ヒロインも殺されるのかなあ、かわいそうだなぁ。くらいにしか思っていなかった。戦孤児を拾いに行く暗殺者ギルドが東西を隔てる山脈に存在し、殺しの為の知識を詰め込まれる。ニケもそこの出身。毒に強いのもこれが要因。コレットとの関係も示唆されるものの、重要なのは二人の関係ではなく、戦によって孤児になっていること。最後の見せ場であるヒロインを守ったことにより起きるロムア戦。パブロフとの一騎打ちはあっさりめだけれどスチルが最強

 

 

★ティファレト

ティファレトの過去に触れつつ、メフィストとキオラ女王の関係性、マイア教官の抱えている過去まで深堀する盛り沢山なティファレトルート。ちょこっとだけ触れていた学校の地下から聞こえる悲鳴の謎ディモスだと解明。ヴィルヘルムルートがだいぶ過去に遡ることを考えると、今作の謎ほとんどをここで解決させることになる。ティファレト自身これまでの個別ルートではかなり距離を置いている状態だし、信頼関係があるからこその反応がだいぶ可愛い。そして、そんな彼が100年前のディモスをメフィストの契約の元、ニルヴァーナの地下に封印している。現在街に出ているのは彼の幻。本人が生きていた時の記憶はない。そんな状況でも契約して残忍なことを知っているからこそ、メフィストに近づくなと忠告してきている。そんなメフィストは悪魔であり、マイア教官が弟を生き返らせようと契約を持ち掛けている。キオラ女王がティファレトのことを褒めていたり、心配しているのは実の弟であるから。

 

 

★ヴィルヘルム

全員解放後の変則ルート。本編からスタートではなく、【Ancient Memories】から始める。内容自体も魔剣の生い立ちについて。これまでのような東西の問題や、ニルヴァーナの問題はあまりない。なんと言っても、何かの拍子に魔剣が生まれたということもなく魔剣はメフィストが作製し、現在の姿ではなく老婆としてヴィルヘルムに託したもの。ヒロインは過去ヴィルヘルムと ともに戦っていたサファイアの生まれ変わりであり、そのサファイアはヴィルヘルムを助けることで命を落としている。その因果に引き寄せられてヒロインとヴィルヘルムが取り込まれた魔剣が魅かれあうことになる。魔剣に取り込まれているうちは消えかけるものの、切り離すことができればヴィルヘルムは元の姿をとることができる。誰も信じないことで己の身を守ってきたけれど、それが原因となり過去反乱が起きたことを、ディモスと化したヨルゴス(過去反乱を起こしサファイアを斬った)に告げられる。ヨルゴスはイゴールにとりついている。結局のところ、だいぶメフィストに振り回されている