一週間は長かった。
待ちに待ったその日 電気屋からスピーカーを持ち帰ると
早速 雑誌の設計図を見ながら板を手切りのこで切り
木工ボンドと釘を使って箱(エンクロージャー)を一夜で組み立てた。
小型のバスレフだ。
しかし早く寝ろと親父に怒鳴られその日は渋々 大人しく寝た。
次の日、
学校に行きたくなかったのを覚えているが なんとか行って、さっさと帰ると
黒崎の北九無線で買って置いたスピーカー入力端子を取り付け、
いよいよユニットの取り付け 箱からだして散々眺めた其奴を丁寧に取り付けた。
休む間もなく、
ボーダブルレコードプレイヤーのスピーカーコードをぶった切って接続。
そして、レコードを乗せ 針を下ろしたのは
ポールマッカートニー&ウイングスのジェットだった。
ドキドキしていた。
イントロが流れ始めた瞬間、笑った、、ヘラヘラと…
嬉しかった。 余りにも 今までとは次元が違う音だったからだ。
自分で作り上げたスピーカー 。
夜中まで眺めながら いつまでもニヤニヤしていた。
そしてここから長い長いオーディオの道が始まったのだった。
同時期 楽器への興味も募っていく事になる。
まず俺が手にした楽器は…
続く