分子標的薬とANK療法 | 福岡市、北九州市、東京 恵比寿。(ANK癌免疫療法、プラセンタインプランテーション) ひわき医院 TEL0935112014

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京都大学発のANKガン免疫療法で進行がんからの生還例の実績を蓄積中。
福岡、小倉で毎月、ガン免疫セミナーの講師をつとめる。がん治療のスペシャリスト。プラセンタ埋没注射で自己免疫性疾患や脳脊髄液減少症などの難病治療のスペシャリスト。

 

欧米では、分子標的薬が年々、売上を伸ばしており、従来型の抗がん剤である殺細胞剤を追い越して、がん治療薬の主役の座に躍り出ています。薬で、がん細胞を直接、傷害しようとすると、正常細胞も傷害します。そこで、「がん細胞の増殖にブレーキをかける」あるいは、「血管新生を阻害する」など、何らかの効果を発揮しながら、免疫システムが、がん細胞を排除するのを「待つ」という概念で、分子標的薬が開発されました。大変、種類が多いのですが、「免疫システムにダメージを与えない」ことは共通です。分子標的薬の中でも、抗体医薬品と呼ばれるものの開発段階では、可能な限り、ADCC活性(抗体依存性細胞傷害活性)を活用できるものを探索します。ADCC抗体は、NK細胞が、がん細胞を傷害する効率を高める作用を持ちます。

欧米では、NK細胞を手助けする免疫系がん治療薬が、20世紀の終わりころから、大量に使われています。

体の中で、がん細胞を狙い撃ち、正常細胞を傷害しない性質をもつものは、NK細胞以外に見つかっていません。薬は、わき役に徹するという考え方で設計された分子標的薬は、NK細胞が活動しやすい状況を創り出すことで最大の効果を発揮すると考えられます。

日本では、相変わらず、殺細胞剤(抗がん剤)が主流であり、殺細胞剤市場の4割以上が日本に集中するという異常な事態となっています。日本国内では、「標準治療」と呼ばれていても、世界の標準治療からは大きく逸脱しています。日本では、分子標的薬は、一部の部位しか保険適応になりません。

例えば、トラスツズマブ(商品名:ハーセプチン)という分子標的薬は、転移性乳がんと、治癒切除不能の胃がんに保険適応になっています。ところが、この薬が標的とするHER2というたんぱく質は、食道がんや前立腺がん、肺がんや大腸がんなどでも、高い確率で過剰発現されています。つまり、原理的には、部位には関係なく、標的物質を大量に発現しているがん細胞であれば、薬は効果を発揮する(はず)と考えられます。日本の制度上、保険診療医は厳密なルール通りに薬を使う義務がありますので、「薬が効く」と考えられるかどうかに関係なく、ルール以外の薬は最初から検討の余地がありません。

免疫と相性のいい分子標的薬は、免疫細胞療法と同時併用するのが理想です。ところが、日本の保険診療では、分子標的薬を、免疫細胞にダメージを与える抗がん剤と併用することが多く、しかも、免疫抑制剤であるステロイドを投与するのが一般的です。これでは、分子標的薬本来の威力を発揮するのは難しくなります。(米国では、分子標的薬の単独投与も広く行われています) そのため、日本では世界標準の分子標的薬が、それほど効果がないというイメージをもたれ勝ちです。

世界標準の分子標的薬を本来の薬剤設計通りに使用するには、保険適応外で、自由診療で処方するしかありません。保険適応の拡大がなかなか進まない現実の中で、分子標的薬に関しては、保険適応外の処方もやむを得ないと考えられ、国内正規ルートで分子標的薬を購入し、自由診療での処方も行っています。

ANK療法実施医療機関では、膨大な種類のある分子標的薬の中から、副作用が少ないもの、ANK療法との相乗効果が期待できると考えられるもの、検査が容易なもの、価格などを総合判断して、使いやすいものを厳選して、処方を検討します。保険適応外で薬剤を使用する際には、当然、慎重の上にも慎重に、よく素性がわかっている使用実績のある薬剤を使うのが基本です。分子標的薬は、「援軍」になると考えられる限り、併用が推奨されますが、ANK療法を受診される際の必須条件ではありません。ANK療法単独での受診も可能です。