おすすめの参考書を紹介します。ただその前に、注意点を書いて置きます。
【参考書の選定基準】
①体系的であるか
→それをやることでどんな力がつくか、つまりビジョンが明確である参考書を選びましょう。
②復習しやすいか
→最低でも30回通りは復習します。そのためにも、効率よく・高速で復習できる工夫があるかどうか見極めましょう。
③最近の入試傾向を反映しているか
→「名著」に託けて旧態依然のままのものはダメです。
【参考書・勉強法サイトで気をつけたほうがいいこと】
①「自身の経験」だけで書いてる
→自身の成功が他人の成功に当てはまるとは限りませんし、それが最も良い方法だったかは対象が1人では検証不能です。例えば浪人直後の私なら「日本史は教科書・一問一答をひたすらやればいい」「英文法はネクステだけでいい」なんて言ってたかもしれませんが、多くの生徒を教えた上で考えると、それは決して最短の方法ではなかったと思います。やはり様々な失敗・成功を実地で知っている人の意見を聞くべきです。
②やたらと多くの参考書をやるようすすめる
→それぞれ30回通りできるならいいのですが…。
③「難関大合格」だけを売りにしてる
→早慶であっても、英語なら所詮は英検準一級にも届かないレベル。「小学校のとき頭が良かった」と何も変わりません。
④「王道」をやたらと否定する
→いずれ理由は書きます。しかし一言で言っておくと「今使ってる参考書は変えるな」ということです。
ここまで、多少偉そうなことを書きましたが、「永遠の友」を見つけるつもりでシビアにいきましょう。では具体的なものについて触れていきます。
※順番は思いついた順です。おすすめ順ではありません。いずれ用途順にまとめます。
《DUO3.0》
【おすすめ度】☆5つ
→自分が受験生のときに使っておけばよかったな、と最も後悔してる一冊です。生徒にも単語帳はこれを進めています。
【目的】
①語彙力強化
②英作文対策
【長所】
①とにかくコスパがよい
→一例文中に重要単語・熟語を多く詰め込み、なおかつ例文間で重複がない、という画期的な一冊です。
②即戦力となる語彙力がつく
→やはり単語は、フレーズ・文中で覚えるのが一番です。ただし、決して例文を覚えるだけで満足するのではなく、多角的アプローチとして、必ず一語一語の意味を個別に答えられる訓練も行いましょう。
③速読英単語で換算すると、約45文を暗記したことになる(13文字×560例文=7280文字÷一文:160=45,5文)
【短所】
①必ずしも大学受験目的で作られてない
→やや受験英語からはズレた語彙も散見されます。が、最近の実用英語寄りの傾向からすればむしろ長所にもなります。
②CD・復習用例文集が別売
→まあこのくらいはご愛嬌です。
【使い方】
一日10例文ペースで覚え、週末は復習・調整に当てるので週50例文、5週目は総復習に当てるので5週間で200例文、14週間(3ヶ月半)で560例文全てを暗記。
《英単語ピーナツ 金・銀・銅》
私自身が浪人時代使っていた思い入れのある三冊です。知る人ぞ知る、といった扱いでした。
【おすすめ度】☆4つ
【目的】語彙強化
【長所】
①一語一義で短いフレーズ(英単語ピーナツ)が多数散りばめられてるので、DUOよりも覚えやすい。
②フラッシュ暗記(日本語→英語に0.1秒で変換)に極めて有効
③安河内先生・西きょうじ先生がすすめてる→予備校業界の帝王のような2人ですから、それだけで信用が増します。
【短所】
①古くさい
→紙質・レイアウト共に活版印刷臭がすごいです。刷新して普通のつくりにしてくれないものか…(そうしないと勧めにくいのです)
②網羅性に欠ける・検証がない
→「センター試験〜%網羅」のようなものがあれば完璧なのに。
③他の単語帳と併用しなければならない
→上述の通り網羅性にかけるので、ターゲットか単語王を総仕上げ用に使う必要があります。
④説明が少なすぎる→シンプルさが売りなので仕方ないですが、もうちょっとあってほしい。
《駿台・必修英語構文》
「ビジュアル英文解釈」という古典の現代語訳といったところでしょうか?
【おすすめ度】☆3つ
【目的】構文暗記
【長所】①CD付き→構文参考書でCD付きは中々珍しいのです。
②徹底して研究されてる→さすが「構文主義」と言われる駿台だけあります。この考えに賛同できるかどうかは別として、やはり内容自体のクオリティは一線を画してます。
【短所】①なんやかんやで古い→1997年初版です。構文は時代によってそうそう大きく変化はないですが…
②ぎっしり詰まりすぎてて読みにくい→駿台の特徴ですが、良くも悪くも実に特化してます。無駄が少ない、と感じ取れる人にとっては長所かもしれません。
【使い方】
①普通に解く→文・解説共に他の構文参考書に比べて難しいので、意味が取れて大枠さえ理解できていれば瑣末な解説は飛ばしても構いません。
②音読・リスニングを徹底する
→じゃないとこれを選んだ意味がありません。
③最後まで必ずやる
→体系的な参考書なので、途中で投げ出すと意味がありません。
《「表現のための実践ロイヤル英文法》
【おすすめ度】☆3つ
【目的】文法書
【長所】
①本家・ロイヤル英文法の暴力的な量に比べてシンプル
②題名の通り、実際に使うことを考慮して書かれてる
③コラムが豊富かつ面白い
④「何か一冊文法書を」となったときにこれ以外ない(「一億人英文法」はいわゆる文法書とは異なります)
【短所】
①説明の方向性自体はロイヤル英文法と一緒
→英語感が変わるほどの革新的なものを期待してる人には物足りないかも。
②やっぱり重い
→アプリ版をおすすめします。
【使い方】
文法書は「勉強したつもり」になりがちです。あくまで問題が理解できないときの辞書代わりとするにとどめましょう。制限時間は一問あたり3分。それ以上かかりそうだったら切り上げて下さい。というのも、文法書をペラペラ捲ってる時間は、実は英語力はほとんど上昇していないからです。
文法書は、例えるなら「学習指導要領」です。舞台裏を覗き見る出歯亀根性は実に刺激的ですが、それ以上でもそれ以下でもありません。
そもそも一人前の英語教師なら、文法書の一冊や二冊くらい頭に叩き込んでいます。自分で文法書を読みまくるくらいなら、それらを咀嚼して「必要なところのみ」を「覚えやすく」再構成した授業・問題集に触れる方が効果的です。
《河合正誤問題》
【おすすめ度】☆4つ
→正誤問題は全ての大学に出されるわけではないので、それを専門的に扱ってる参考書って意外と少ないんです。だからこそ中途半端なものが多い中、これは頭1つ頭飛びぬけてます。
【目的】直前期用
【長所】①「わかったつもり」になっていた知識を見る見る粉砕してくれる→ドMにはたまらない一品です。
②レイアウトがシンプル
③解説が正確・丁寧→無駄が全くなく、かといって不足もありません。おそらく相当な議論、校正を経ているのだと思います(河合塾の特徴です)。
【短所】特になし
ではここまでにします。次回は「1億人の英文法」や「速読英単語」、「河合塾・構文把握のプラチカ」などについて書きます。