これまでで最強のワクチン
スペイン科学研究高等会議(CIS)はこのほど、開発中のワクチン「MVA-B」がHIVウイルス感染者の90%に対し、免疫応答を引き起こすことに成功したと発表した。
ワクチン接種により、HIVウイルスの抗体を作るリンパ球の一種「B細胞」が活発化し、この抗体がHIVウイルスを攻撃したという。
また、長期にわたって免疫機能を保持する働きを持つ「メモリーT細胞」による免疫応答についても、48週後に行われた検査で、85%の被験者が維持していた。この結果、一度ワクチンを接種すれば、長期間の免疫効果が期待できるとわかった。
世界で3300万人が感染
国際連合エイズ合同計画(UNAIDS)によると、HIV感染者数は2009年の統計で、世界に3300万人いるという。毎年260万人のペースで増加し、アフリカの一部地域では成人の30%が感染していると推計される。
さまざまな薬で発症を抑えられるようにはなったが、エイズによる死者は年間180万人を数える。日本でも、2010年には1,503人のHIV感染者が新たに報告されている。検査を受ける人が少ないため、潜在的な患者は数万人にのぼる、という推計もある。
予防と発症抑制に効果を発揮
ウイルス性の感染症であるHIVに対しては、インフルエンザなどと同じく、ワクチンが有効である。これまでにも世界中で開発が進められてきたが、効果のあるワクチンは開発されていない。
HIVウイルスには、非常に素早く変異し、また病原体を認識されにくくする特性があるため、ワクチンで抗体を作っても、的確に攻撃できないのだ。
今回、スペインで開発されたワクチンは、臨床試験でHIVウイルスを攻撃し、さらに抗体がウイルスを認知する期間が長く続くことが証明された。
体内からウイルスを取り除くことはできないが、抗体が感染細胞を破壊することで、ウイルスの増殖が抑制されるという。
今後、さらなる臨床試験を経て、ワクチンが実用化されれば、エイズは将来的に現在のヘルペスくらいの扱いになるだろう、と研究者は語っている。
どうですかね、、、うまく行けばいいけど・・・ヘルペスと同じくらいかァ、、、期待します
