俳優の「のん」(32)が、Xをはじめとした自身のSNSのプロフィール欄に《のん(本名:能年玲奈)》とかつての芸名であり、本名の「能年玲奈」を併記し始めたことが注目を集めている。
「のん」は、2013年に放送されたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」でヒロインの天野アキ役を演じて一躍ブレークした。翌14年の主演映画「ホットロード」で第38回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞するなど、さらなる活躍が期待されたが、人気絶頂期に当時の所属事務所からの独立をめぐる騒動が勃発。16年に現在の芸名「のん」へと改名し、以降は同名義で俳優、アーティストとして芸能活躍を続けてきた。
「のん」の元所属事務所は、あのバーニンググループ傘下のレプロエンタテインメントだ。
経緯は、独立騒動に絡んだ事務所(+彼女のマネージャーも絡む)との契約トラブルだが、2016年6月の契約終了まではそこに所属し、その後独立(個人事務所)して「のん」へと改名することになったという。
経緯は、独立時に契約トラブルが発生して、本名の使用に関して前事務所の許可が必要とされる(この)などの騒動だった。
その後、和解を求めてレプロ側と話し合いの場を持ったと報じられたが、完全な和解には至らなかったらしい(なぜ民事調停にもっていかなかったのかな? まあ、芸能界のオキテとやらかな?)。
*主な経緯と詳細***
- 所属事務所: レプロエンタテインメント
- 独立の経緯: 2015年1月に無断で個人事務所「三毛andカリントウ」を設立し、関係が悪化。2016年6月に契約終了し独立。
- 改名理由: 「能年玲奈」の芸名が使用できず、自身で「のん」と命名。
- 独立後の状況: 2018年10月に、和解を求めてレプロ側と話し合いの場を持ったと報じられたが、完全な和解には至らなかった。
現在は「株式会社スピーディ」がエージェント的な役割を果たしていたとされている。
民放情報番組のスタッフはこう語る。
「『のん』への改名以降も、16年公開のアニメ映画『この世界の片隅に』で主人公・すずの声を演じて数多くの映画賞を獲得し、映画『私をくいとめて』や『さかなのこ』では主演も務めました。また、アート作品を展示する個展を開いたり、ミュージシャンとしてアルバムを発表するなど、アーティストとしても精力的に活動を続けていました。一方で、民放の地上波ドラマなどテレビでその姿を見る機会は激減したことから、大手芸能事務所からの独立の影響などさまざまな臆測も飛び交っていました」、と。
のんは、この古巣からの独立、改名を経て16年4月からは後に「株式会社STARTO ENTERTAINMENT」の代表取締役(現在は退任)を務めた福田淳氏が設立したコンサルティング会社「スピーディ」とエージェント契約を結び活動していた。
2019年7月にはその福田氏が会社のホームページなどに《のんが3年間テレビ局で1つのドラマにも出演が叶わないことは、あまりにも異常ではないでしょうか?》《エンターテイメント産業も、ひとつの立派な産業であるならば、このような古い体質を変えていかなければなりません》といった文章を投稿したこともあった。
「この時期は、ちょうど旧ジャニーズ事務所が元『SMAP』のメンバー3人をテレビに出演させないよう圧力をかけた疑いがあるとして公正取引委員会から注意を受けたり、吉本芸人らによる闇営業騒動で『雨上がり決死隊』の宮迫博之さんと『ロンドンブーツ1号2号』の田村亮さんが会見を行った頃でした。世間から芸能界に対する厳しい目が注がれているタイミングということもあって、福田さんの投稿も大きな注目を集めました。もっとも、さすがに前所属事務所もあからさまに<のん」さんの活動を妨害するようなことはしていなかったと思います。テレビ局をはじめとした取引先が忖度したかは定かではありませんが、テレビも横並び体質なので『他が使わないならウチも』という状態が長く続いたのだと思います」 (さる芸能記者の談)
「のん」が、ここにきて「能年玲奈」という芸名を追記したのはなぜなのか。
その背景には、公取委の新たな指針の影響を指摘する声もある。
公取委は昨2025年9月30日に「実演家等と芸能事務所、放送事業者等及びレコード会社との取引の適正化に関する指針」と題した芸能人と事務所間の取引適正化を目指す指針を公表した。
内容は独占禁止法に照らして問題となりうる具体的な事例と考え方を示し、契約満了後の移籍妨害を防ぎ、タレントに不当な不利益を与えないことを求めるものだ。
その中には「芸名・グループ名の使用制限について」の項目もあり、「芸名の権利を事務所に帰属させる場合は、あらかじめ契約書に明記し、タレントに十分説明し協議すること」「合理的な理由がない限り、芸名のなどの使用の制限は行わない」「使用を制限する場合でも、その理由はタレントに十分に説明し、使用料の支払いといった代替手段も含めて合理的な範囲で協議すること」などと明記されている。
ある芸能事務所のマネジャーはこう話す。
「近年、公取委は芸能界への関心をより強めており、業界内にも少なからぬ影響を及ぼしています。元『SMAP』のメンバーの件もしかり、19年7月には山田昭典事務総長が会見で吉本興業が所属芸人と契約書を交わしていなかったことを問題視する発言をし、後に同社も契約書を交わすようになったと聞きます。のんさんについては今年1月期放送の日本テレビ系連続ドラマ『こちら予備自衛英雄補?!』で約12年半ぶりに民放の連ドラに復活しました。そして今回のSNSでの旧芸名である能年玲奈の“追記”と、昨年10月以降はこれまでにない動きをみせていますし、今回、公取委が公表した新たな指針が活動の追い風になっている可能性は十分にあるでしょう」と。
もっとも、「のん」本人の不断の努力がなければ後ろ盾が無い状態で10年間も芸能界で活動を続けることはできなかっただろう。
2019年7月にBuzzFeed News掲載されたインタビューで福田氏は、当時「のん」から「つらい」、「大変だ」といった泣き言は一切聞いたことがないと明かし、「彼女の精神力はすごい。天才だと思っています。本当にいいお芝居を見せてくれる。だからこそ、活躍の場が広がってほしいんです」・・・と語っていた。
前出の芸能事務所のマネジャーはこう話す。
「ブレークしていた時期も、『若手ながら物おじせず撮影現場では演出などについても自分の意見をハッキリ主張するタイプ』という話を耳にしたことがありますが、ああ見えてかなり負けん気が強い、気骨のある性格なんでしょう。業界の常識で考えれば、若くしてあれだけの脚光を浴び、それから程なく仕事や露出を大きく減らしたら落ち込んだり、自暴自棄になったり、迷走したりもしそうなものですが、いまだにデビュー当時からほぼ変わらないキャラクターを貫いていますからね。そういう意味でも、ある種の“天才”なのかもしれませんね」・・・と。
彼女は、見かけによらず、撮影現場では自分の意見をハッキリ言うらしい。
能年玲奈という本名を「取り戻した」彼女≒「のん」がこれからどんな活躍を見せるのだろうか?
これからは、
「のん」こと能年玲奈なのか、能年玲奈こと「のん」、なのか、正直、気になっている。
で、まとめに一句。
本名は千と千尋の蜃楼(かいやぐら) ひうち