美女4000人に30億円を貢いだ「紀州のドン・ファン」として知られた故野崎幸助さんの全財産を自治体(和歌山県田辺市)に寄付するとした遺言書の真偽が争われた訴訟で、大阪高裁は9月、遺言書は本物と認定。兄弟姉妹の訴えを棄却した。

 筆跡鑑定3通を退け、裁判官が目視で判断した事件となった。

 

 美女4000人に計30億円を貢いだ(割算すると1当たり75万円ということか?)「紀州のドン・ファン」として話題となっていた資産家の野崎幸助さん(当時77歳)が、謎の死を遂げたのが’18年5月のことだった。

 その後、55歳下の妻が逮捕・起訴されたものの、刑事裁判の一審では妻の無罪が言い渡されている。

 

 この刑事裁判と並行して注目されていたのが、全財産(14億円くらいか?)を自治体に寄付すると書かれた「遺言書」の存在だった。

 法定相続人は妻と兄弟姉妹。妻が二審でも無罪になれば、この遺言が本物であっても遺留分により遺産の2分の1は取り戻せるが、兄弟姉妹の場合は遺留分がない。そのため兄弟姉妹らが遺言の無効確認を求め、当該自治体を被告として裁判(民事裁判)を提起した。

 争点は、ドン・ファン氏がこの遺言書を本当に自分で書いたかどうか。兄弟姉妹は本人の筆跡ではないとする筆跡鑑定書を3通も証拠提出したが、裁判所はあっさりこれらを排斥し、本人が書いた遺言であると認めている。
 このニュースを読んだ司法の専門家(裁判官)は「またか」と思った、という。

 筆跡鑑定は中立公正に鑑定などしておらず、高額な鑑定料を支払った者に有利な判断をしているのではないか──裁判官などはこういう事件を経験するたびに、その思いを強くしていく、という。 

 

   ・・・筆跡鑑定は当てにならないということか?

 

 結局、遺言書の有効性は、認められず、敗訴になった。

 要するに、元妻のみに、半分≒約7億円? の遺留分(相続財産)が入ることになった。

 田辺市には、約7億円が寄贈されることになる。

 

  ※註) なお、遺留分とは・・・

 

  「遺留分(いりゅうぶん)」とは、兄弟姉妹を除く法定相続人に保障された、最低限の遺産取得割合です。遺言書で特定の個人に全財産を譲るなど、この割合を下回る相続となった場合、侵害された相続人は金銭で返還を請求できる「遺留分侵害額請求」が可能。

 

    •  対象者:  配偶者、子(または孫)、親(または祖父母)など、第2順位までの法定相続人。 
    •     兄弟姉妹には権利がない。➡ 本訴訟は、故野崎幸助氏のきょうだいから提起されていた。
  •    割合:
    • 相続人が直系尊属(親・祖父母)のみの場合:相続財産の1/3
    • それ以外の場合:相続財産の1/2。 ⇒ 子はいないので、元妻のみに1/2。
    • 各相続人の個別的な遺留分は、「上記全体の割合を法定相続分」で算出。
  •    時効:   相続開始と侵害を知った時から1年(または相続開始から10年)。 

    遺留分は、遺言書による財産処分よりも優先される強力な権利。

 

  ※ただし、今後刑事裁判で、元妻の有罪(殺人罪)が確定すれば、元妻の遺留分はなくなり、田辺氏に全額寄贈されるのだが、経過をみると元妻は無罪になる可能性が高い。

 

 

  まとめの一句。

 

           欲張りの小太り姐さん春みかん   ひうち