26年ぶりという、日本政治の区切りにあたって、さすがにいろいろありますね。
公明党は、国交大臣利権があるから下駄の雪だよ、という楽観論は消えました。
ようやく停滞していたほんらいの「政治の季節」が来たのかも。
・まずは、切ったのか、切られたのか問題。
つまり、公明党が離脱を主導したのか、実は麻生ら自民党側がしかけて公明を追い出したのかです。
ネットなどで右派の人たちが大喜びしているのですが、自民党として政治的に考えた時、公明・創価学会票を失ってでも選挙を戦える見通しはあるように見えません。
麻生が本気だったとしても、矢面に立った高市が記者会見で見せたような動揺ぶりでは、執行部全体に覚悟があったとはとても思えない。――これが甘かった。
仮に高市ブームが起こせたとしても(この状態では不発だろう)、一度は勝てても、自公連合のような常勝はとても期待できません。むしろ、日本政治は伝統保守派≒中道右派(自民、参政、保主)とリベラル保守派≒中道左派(おそらく、立民、国民、公明、維新)の二大勢力に分岐(して勝ったり負けたり)していくと考えます(共産やれいわなどは、批判野党≒ワサビ政党として残るでしょうが)。
政治学者の後房雄・名大名誉教授は、この事態について以下のような面白いコメントを出している。
今回の離脱は公明党からの決断だと考えますが、そうするとその背景や理由はなにか。
直接の理由は、企業団体献金の制限案を高市が「一存では決められない」だったとしても、(飲めないことを承知で)その場で丸のみしろとまで公明党が迫ったのはなぜか。
一つの興味深い指摘は、選挙協力は自民党にとって貴重だとしても、公明党にとってはすでに機能しなくなっていたという点です。つまり、裏金問題による悪影響や、自民党側の手抜きもあって、昨年の衆院選では公明党は小選挙区11のうち4しか勝てず党首まで落選したわけです。参院選でも現職がバタバタと落選しました。
さらにその背景には、2015年の安保法制以来、自民党保守派との政策のズレが蓄積してきて、今回の高市総裁で決壊したという事情もあるでしょう。
(創価学会内には、共産党とは違って、連立志向のエリート派と、離脱志向の現場派の対立があったそうです。前者には東大、早大出身が多く、後者には創価大出身が多いとか。)
自公連立崩壊で、日本の政党政治はまったく新しい局面に入りました。衆院(過半数233)では自民党196に対し、立憲148+国民27+維新38=213。
――つまり、この間、キャスティングボートを握ってきた維新、国民に代わって、公明党24がキャスティングボートを握ったともいえます。
しかも、離脱直後の公明党は自民党とは組めない。かといって、公明党すら組まないなかで維新や国民が自民党と組むのも相当にリスキーです。
この結果、大もてだった国民の玉木が、一転して、厳しい選択を迫られる立場に追い込まれています。公明党がここまでカネ問題で厳しく批判して決別した自民党とすぐに連立する党は、一緒くたにして批判されても文句は言えない。
かといって、玉木としては立憲とは組まないと言ってきた手前、簡単には方針転換できない。断る理屈で基本政策が合わないと言ってますが、基本政策が合わない同志が4年間の政策合意で連携するのが連立政権なわけで、相手にだけ基本政策を変えろというのは傲慢以外の何物でもない。それが許されたのは、直近の選挙で玉木国民に風が吹いていた状況のためにすぎません。
さて、現在、公明党が自民党を見捨てた以上、非自民政権が期待されるのは当然という状況の中で、他の主要野党が玉木首班で合意可能ななかで、玉木としては自民党と組むか野党と組むかの、一番いやな二者択一に迫られているわけです。現在、一番困っているんじゃないでしょうか。
さてさて、ようやく日本でも本格的な政党政治、民主主義ゲームが始まったなかで、鮮やかなリーダーシップを発揮する政治家は出てくるのか。これまでの暗澹たる政治とは違って、楽しんで見られそうです。
と・・・。
※自公連立崩壊を固めるためにも、企業団体献金の公明・国民案を、野党全部で自民党の反対を押し切って通すのがまずは第一の仕事かもですね。
高市氏も、この瀬戸際をかわすには、やはり、公明・維新・国民と話せる、信頼できて動けるブレーン(特別交渉人ーできれば女性)をすぐ見つけることだ。
自民党総裁選2025、5候補の推薦人名簿一覧100人
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODL222070S5A920C2000000/
どうも、上川陽子、稲田朋美 は誰の推薦人にもなっていないようだ。
野党に信望があるのは、野田聖子だ。おなじ自民党の女性議員なのだから、ここは、思い切って、政治信条のちがう野田氏に、交渉役側近≒実践ブレーンを頼むというのもアリかも。
最後に一句。
塩おくる相手まちがえ冬支度 ひうち