年の瀬に波紋を広げるダウンタウン・松本人志(60歳)の“性加害疑惑”。芸能人たちも、報道に対する私見を明らかにしつつある。

 疑惑を報道した「文春オンライン」によると、3年前の2015年に松本やスピードワゴン・小沢一敬(50歳)が東京・六本木の超高級ホテルで飲み会を開催。松本らは“ゲーム”と称して、飲み会に参加した女性に性的な行為を迫ったという。

 

 この内容を読み解くと、

 小沢(あるいは下請けMがいる?)は、かつてのガーシーのような「芸能人御用達アテンダー」の役割をしているようだ。「アテンダー=現代の女衒」という意味だが、松本のような超売れっ子の「我儘な性的処理」は、本人が仕掛けるのではなく、仕掛けるその太鼓持ちが必要になるということだ。

 結婚後も松本の性癖は、風俗やデリヘルなどではおさまらない(飽き飽きしている)、と見える。

 シロウト女性と遊びながら形は合意のうえでSEXに持ち込むという、ハプニング性のあるプライベートな火遊びゲームの感覚にヒリヒリするゲームに性的興奮がたぎるようだ。

 これは、正常な判断感覚で合意(意思の合致)があれば犯罪ではないが、状況的に断れない(引き返せない)状態においておいての形式的「合意」ということであれば、犯罪、性犯罪スレスレ、かもしれない。

 まあ、いずれにしても、状況的には、完全な「ハード・セクハラ」になっているといえよう。

 

  →  松本、小沢、アウト!! だね・・・

 

 いっぽう、松本が所属する吉本興業は、公式サイトを通じて「当該事実は一切なく、本件記事は本件タレントの社会的評価を著しく低下させ、その名誉を毀損するものです」と報道を全面的に否定している。

芸能界の大スターに関する疑惑とあって、周囲の芸人やテレビ番組なども“完全スルー”は難しい様子だ。

 

 松本と旧知の仲である今田耕司(57歳)は、12月29日に放送された『ワイドナショー年末SP』(フジテレビ系)に出演し、「僕が知ってる松本さんと小沢君がとても言うとは思えない」と松本を擁護。自身は記事に書かれているような、松本の素行を目撃したことはないとした。

 

 このように松本をフォローする芸人が多いなか、“意味深投稿”をした後輩芸人が。ウーマンラッシュアワーの村本大輔(42歳)だ。村本は、12月29日にXを更新し、次のように呟いた。

 

 《年老いたとはいえ王には王の相応しい終わり方がある》

 《終わり方に興味がある 結局、上岡龍太郎の終わり方を目指すも誰も上岡龍太郎になれず》

 

 松本に対するコメントであるかは定かではないが、“王”という言葉からお笑い界のトップに君臨する松本を連想した人も多いようだ。さまざまな感想が飛び交っている。

 SNSでは、松本擁護と同時に、《芸人としての松本人志が面白いことは間違いない。しかし、あまりジタバタせずに、このままフェードアウトしてほしい》との意見もある。

 

 これまでの「文春記事」の報道のウラ取りの確かさからみて、訴訟に持ち込んでも、松本=吉本側には、厳しいかもしれない。

 ことしの五ノ井里奈さんの裁判に見られる事実認定においても、ハードなセクハラに対して、裁判所は、社会的にも犯罪的な行為としている(加害者の誠実な謝罪によっては和解となる場合もあるが)。

 

 もう、男社会のお遊びコミュニケーションでは済まないのである。

 要は、ひと時代前には、シャレで通用したかもしれないことが、シャレにならなくなったのだ。――この時代感覚(きょうびよく言う「芸人のコンプライアンス意識・人権感覚」)の欠如が、令和時代の感覚や世論との乖離を生んでいるのだろうと推測する。

 

 ことしのジャニー喜多川問題でも明らかになったように、

 「権力」(フーコーの言うところの「権力」)は芸能界の日常に食い込んで感覚が麻痺してくるということ、

 「タレント-事務所-放送メディア-報道・雑誌メディア」の相互チェック&バランス、 

 

 であるということを、再度振り返る必要があるだろう。

 

  なお、この話題=事件がテレビの地上波でなかなか扱われにくい話題となっている理由の1つとして、ジャニーズ問題と同様に、各TV局と吉本が資本関係で「互いがステークホルダー」となっていることだ。ここが重要なのだ。

 この点、『週刊文春』=文芸春秋社は、放送・新聞系メディアの資本関係がない。『アエラ』『サンデー毎日』『中央公論』などは、TV新聞メディアの系列である点、要注意なのだ。

 

   コメンテーターの姿勢については、古舘伊知郎も言うように、「事実が分かってからコメントをするというのは逃げだと思う。『事実関係が分からないので』というのは、政治家のくだらない答弁と同じで、通用しない」というのは、そのとおりだ。

 

そこで一句。

         火遊びの対価(大火)は大きい年の暮れ  ひうち