角川俳句賞とは、月刊俳句総合誌『俳句』(角川振興財団発行、(株)KADOKAWA発行;注―もう角川書店や角川学芸出版でもない)が主催している公募の俳句新人賞である。

1955年、角川短歌賞とともに創設され、未発表50句が選考対象だ。

俳人の登竜門として知られており、「俳句界の芥川賞」とも呼ばれているらしい。

 

2020年度の選考委員は、仁平勝(S21年生)、正木ゆう子(S27年生)、小澤實(S31年生)、岸本尚毅(S35年生)の4名だ。

詳しくは、http://www.kadokawa-zaidan.or.jp/contest/kadokawa_haiku/ を参照。

 

今年の受賞作は、岩田奎さんの「赤い夢」だ。岩田さんは1999年生まれの21歳(学生?)と思われる。俳句甲子園常連出場校で有名な東京の開成高校の出身で、開成高校の俳句指導をしている佐藤郁良氏(ならびに櫂未知子氏)の率いる「群青」に所属している。予選通過作のなかにも、「群青」に属している20代前半の男性が3名いる。結社に属していない10代の男性が1人、20代の男性が1人いる。

 

若手の男性俳句作家が増えつつあるという状況だと言えよう。

ただ、開成高校➡俳句甲子園➡「群青」➡活躍 というリクルート・ルートがその中心になっていることは、やや気がかりであるが。

 

受賞作もそうだが、若手も、全員「旧仮名遣い・文語俳句」である。

角川俳句賞は、事実上「現代仮名遣い・口語俳句」は、対象外となっている。

それなら、最初から、「旧仮名遣い・文語の俳句にかぎる」とか「望ましい」などと限定すべきだろう。

そういう視点でみると、俳句が若年寄になっている。

 

短歌が、すでにかつての和歌とは全く違った表現地平を共有したのに比べ、俳句の表現地平は旧態模写である。よく言えば、「温故知新」なのかもしれないが、古典的教養と俳句の創作はいったん切り離した方がいい、というのがもっかの私の考え方である。