10月5日午後の報道によれば、
加藤勝信官房長官は10月5日午前の記者会見で、毎年約10億5000万円が計上されている日本学術会議の予算使途について明らかにした、という。
使途の内訳は、▽人件費などを含む政府・社会などに対する提言=2億5000万円▽各国アカデミーとの国際的な活動=2億円▽科学の役割についての普及・啓発=1000万円、科学者間のネットワーク構築=1000万円▽事務局人件費・事務費など=5億5000万円-だった。加藤氏は「委員の旅費もそれぞれの項目に入っている」と説明した。
【これは、国家予算がこれだけ使われているぞ、というアピールだろう。】
一方、加藤氏は日本学術会議が推薦した新会員候補6人の任命拒否の理由説明を求める同会議の要望書については「事務局で検討している」と述べるにとどめた。2016年の日本学術会議の補充人事をめぐり、官邸側が難色を示していたことに関しては「個々の人事のプロセスについて答えを差し控える」と述べ、明確な説明を拒否した。
それでは、菅―加藤ラインで、学術会議問題逃げ切りの「秘策」はあるのだろうか?
しかし、いずれにしても、国会が始まるまえに説明しないと混乱(および内閣支持率低下)は避けられないだろう。
では、菅―加藤ラインで、この事態をのりきる「秘策」はあるのだろうか?と考えてみた。
まず、6名を任命しなかった説明は、学術会議(会長・副会長)にのみ非公開で行う、とする。
6名については、分野が重複する会員が複数いて、分野バランスに欠く、というくらいの理由だろうか。
例えば、松宮孝明教授なら同じ刑法学の高山佳奈子教授がいるではないか、宇野重規教授は、同じ東大で政治思想の苅部直教授がいるではないか、などというところだろうが、ここまで個別具体的に言うと、また揚げ足を取られかねないので、たんに、「会員構成での、領域、学会所属、地域、大学、年齢、性別のバランスが悪い」とし、バランスの取れた補充追加の6名案を再提出することで、着地(手打ちに)しようと考えているのではないだろうか?
だが、1983年の「形式的任命」という政府解釈は変更していない、というから、言い訳はかなり難しくなりる。
それには、新制度(推薦ー任命制)で、形式的任命が必ずしも「黙認」ではなく、形式的なチェックは解釈変更ではなく事情変更なので可能だ、という感じの答弁かな。
そうして、これからは、トラブルが起きないよう、推薦案を事前に首相が審査し、場合によったら差し戻す、
というところまで考えているかもしれない。
世間の学術会議に対する低い評価を背景に、また、会員の問題が長引いた場合の気分を考えると、
はなはだ残念ではあるが、こうした読みも可能かもしれない。