🌸 光冠(コロナ)のために ―― 100句/2020春から夏へ
【拓郎と一緒に歌うマークⅡ】
001
接触は濃厚がいいチューリップ
はつなつのサイケなマスクを楽天で
はつなつへコロナウイルスいいころな
じゃないほうのいきものばかり花筵
木蓮の卵の割れる月曜日
コロナウイルス寿命短し納税期
ハツナツノヴィトンノマスクアリ〼ヨ
うぐいすにコロナウイルスふヨふキュー
紅枝垂午前三時のヒーローイン
残念なじゃないほうばかり山市立つ
002
遅咲きと呼ばれつづけてもう晩春
はや晩春あなたはわたしの笠智衆
晩春の原節子似のマスク裸婦
ウーバーもMOVも消え去り桜散る
朧月マスク洗って手を汚す
海市立つ空が溢れて水びたし
怪雨喜雨空から蝌蚪の降るころな
行く春やここらでフォドフォドいいコロナ
三密のいそぎんちゃくと謹慎中
残念ないきものばかり春の泥
003
はくじつのしろめのじはく白木蓮
大葛籠あけてぞけさはわかれ雪
つばくらめ新地のママと十三へ
朧夜の歓楽街のクラスター
春昼を銀座のママとディスタンス
桜蕊ふる下天の夢を見ないまま
口裏を合わせてくれないイソギンチャク
はつなつの緑のタヌキと白マスク
東京の夜は更けゆくシャボン玉
五輪からコロナ対応マスク変え
004
花のした手をこまねいて魑魅魍魎
花吹雪造幣局から財務局
花山椒足を洗って手を汚す
蝌蚪の世に思わず手が出て足がつく
根を張れば半地下生活春の夢
最後まで残る船長日向ぼこ
残酷な春を歌うな猫まんま
烏丸を上がりつかれはて寒梅
今出川どこまで西入ル梅だより
残念ないきものがかり牧開く
005
三密は壇蜜より出で五月病
春あらし連絡もなく再検査
連チャンのウーバーイーツ風光る
花の冷え?罰ゲームですかお母さん?
一連の疑惑も晴れず春の風邪
手も足も待ちくたびれて桃の花
ことごとく罪に×して落椿
扉閉め二人出てゆく春野かな
006
コロナとは光の冠花曇り
連日のうつる報告梅だより
連翹やあすはわが身のうえのほう
大扉あけたら扉鳥帰る
球春や球種はフォークやや急峻
球根をあたためすぎてチューリップ
きょうはもう終わりにしましょ犬ふぐり
濃厚な不倫絶倫なごり雪
花の冷えうつりうつられうつしの世
乳房から肺へと抜けて朧月
007
花むしろ坊主をめくるスヴェンソン
春暁の涛声聞こえる世の渚
花盛る白日白目鰓呼吸
花山椒「ボクはイヤだ」という少女
逃げ水に仏語独逸語ウムラウト
花あざみズバリバスって火事ですよ
春昼の銀座かなしや天ぷらや
八重桜長州人とは別れます
カノヒトノ胸二ハ第二ボタン雪
春や春いわゆるひとつの長嶋さん
008
つぎつぎと風船割って大団円
行く春を近江の空の水の色
蝶生るまだ見ぬ朝を歌舞伎町
海開くフランス綴じの書を切って
粛粛と自粛要請春の果て
アキラ似の亀がそろそろ鳴くころな
花冷えや真空管の日曜日
亀鳴くや不要不急の筋肉美
長持ちのコロナウイルス春の果て
アネモネはほどほどコロナはマークⅡ
009
糸遊の揺らいでABC予想
蜃気楼逆さになって帰る空
黴菌はコロナウイルスわかめ汁
青き踏むコロナウイルス保険金
納税期過ぎてかえらぬ還付金
屋根裏を乱歩と散歩黒揚羽
二丁目のくちなし朽ちてゆくばかり
飛花落花女王Sと歌舞伎町
水槽の底を濡らしてゆく金魚
春の雲採ってください素敵な句
010
京進をすぎて馬渕へ青嵐
丸万は御報参上ケルン積む
やわはだのさわらぬ髪に薫る風
聖五月くちふれるものみなたたり
メーデーメーデー河馬イットーブンダケハナレヨ
タンポポのポポが出ているコロナかな
クローバー乳牛一頭分の距離
ももいろをピンクと呼ぶなクローバー
プラス1足して仕合せクローバー
酢漿草のマークのクローバ密牛乳