日常にこそ潜む興味深い“知らない世界”を、その道のスペシャリストがマツコ・デラックスに紹介していく「マツコの知らない世界」。2020年4月28日(TBS系)は、「昭和ポップスの世界」に迫るという触れ込みだったので、どうれどれと見てしまった。
とにかく、先日も、70年代のJシティポップス、山下達郎、大貫妙子、竹内まりやのレコードを買いに海外から日本にやってくる人たちがいるそうだ。コロナ騒ぎで今は一服しているのだろうが、たしかに70年代・80年代の楽曲の数々が「都会的でオシャレでクール」だと、海外の若者を中心に人気を博しているのは事実だろう。今回のTVで「昭和ポップスの世界」を語るのは、そんな70年代・80年代の昭和ポップスが大好きだという高橋昌太郎さんと《さにー》さん。二人は昭和歌謡バーで行われた平成生まれ限定のイベントで出会い、日本が一番元気だった時代の曲が持つ「華やかさ」や、誰もが口ずさめる「共有感」に憧れを抱いているのだそうだ。
たしかに、バブルへの過程では、ヒットチャートに暗さはなかった。メロディアスな曲かつクールなアレンジ、そんなに深く重くはない男女もん中心のPOPなノリの歌詞、ある種のチャラさの共有感がいいのかもしれない。
≪当時の編曲家たちが生み出した“イントロがスゴい曲”ベスト10≫ を展開。リアルタイム世代(生まれる前の、親の世代か?)ではない高橋さんと「さにー」さんのマニアックな知識(自称:平成生まれの昭和ポップス育ち)にも注目すべきものがある。
とくに「イントロアレンジ」でいえば、尾崎紀世彦「また逢う日まで」(筒美京平のこだわりアレンジ:最初のタムのチャンチャンチャチャ―チャン・ドン、のドンの音)、ジュディー・オング「魅せられて」のオリエンタルなエーゲ海を醸し出すストリングスとエレキシタール、「異邦人」の弦楽器(このアレンジは船山基紀)、などなど、たいへん勉強になりました。それにしても、マツコのこの分野への造詣の深さには驚いた。
この調子で、1960年代(昭和35~45年)ないし昭和40年代(1965~1974年)というくくりで、昭和流行音楽シーンをぜひ回顧してほしい。他の数多のBS昭和歌謡ものより硬質で高質なものを期待しております。
Cf. 【MC】 マツコ・デラックス 【専門家ゲスト】 高橋昌太郎/さにー
【Spゲスト】 ジュディー・オング
❑マツコの知らない世界|TBSテレビ https://www.tbs.co.jp/matsuko-sekai/