憲法改正論が、日本の安全保障論とセットの感じで再燃しそうだ。

それは、政権維持でも、政権交代でも、安全保障策が、対外問題のカギをにぎるからだ。

そう思い込むのも、すでに「安全保障」≒「防衛問題」≒「国防問題」≒「対外政策」「外交政策」のコロラリーが条件反射のように国民が反応してしまうからかもしれない。

そこのところは、冷静になって考えてみる必要があるかもしれない。

 

それで、昨今の改憲論議につき、「立憲的改憲論」には触れていないが、自民党の案に従って、全国憲に所属する55~56年組以下のメンバーで編まれた本を紹介しよう。

詳しい内容は、本を読まれたい。

なお、「立憲的改憲」については、全国憲会員で事務局長の駒村圭吾氏が、ちくま新書で、山尾志桜里・立憲民主党議員と対談(批判的対論)しているので、参照されたい。

 

以下 目次構成などの書誌データを紹介する。

 

★阪口正二郎+愛敬浩二+青井未帆 編

憲法改正をよく考える Taking Constitution Seriously

発刊年月 2018年5月  判型 四六判 ページ数 248頁  日本評論社 刊

目次

第1部   憲法改正とは何か
 第1章 憲法改正をよく考えるための基礎知識…… 愛敬浩二
 第2章 憲法改正と国民参加…… 横大道 聡
 第3章 改憲論と「生ける憲法」…… 阪口正二郎
第2部   改憲提案を検証する
 第1章 憲法に自衛隊を書き込むことの意味…… 青井未帆
   【コラム】 外国は憲法改正にどう向き合っているか1
          改憲論議と比較憲法——イギリスの場合……愛敬浩二
 第2章 政治的表現の自由の現状と萎縮…… 塚田哲之
 第3章 プライバシー…… 山本龍彦
   【コラム】 外国は憲法改正にどう向き合っているか2
          アメリカ……横大道 聡
 第4章 教育の無償化は憲法改正によって実現されるべきものなのか?…… 中川 律
 第5章 環境権・環境保全義務…… 下山憲治
     ——福島第一原発事故をふまえて
   【コラム】 外国は憲法改正にどう向き合っているか3
          ドイツ……高橋雅人
 第6章 統治機構改革…… 奥村公輔
 第7章 憲法裁判所…… 高橋雅人
   【コラム】 外国は憲法改正にどう向き合っているか4
          フランス……奥村公輔
 第8章 緊急事態条項のための憲法改正は必要か…… 愛敬浩二
 第9章 憲法尊重擁護義務と立憲主義…… 阪口正二郎
   【コラム】 外国は憲法改正にどう向き合っているか5
          グローバル化する世界における憲法改正……江島晶子
 

◆私的コメント

   *全12章  執筆者は、全国憲法研究会所属と思われる(出版当時)

   *副題の英語は、R・ドゥオーキンの『権利論』の書名からの発想?

   *本書でとりあげていないその他の論点 

    ① 国会の解散権

    ② 地方自治制度 地方議会と首長

    ③ 二院制

     など。

   *橋下徹+木村草太『憲法問答』も、法律家の発想を考えるうえで参考にはなる。

 

                                            【ひうちなだごろう】