朝日新聞の10月18日付夕刊に、藤原帰一氏の「時事小言」が掲載されていた。

テーマは「民主主義の後退」だ。藤原氏は、「民主主義が法の支配と国際関係安定の基礎にある」して「権威主義体制」(シャープパワー)優位の国際体制を安定させない、と断言する。

たしかに、そうだと思うが、それにもかかわらず、権威主義勢力は、その力を増してきているという現実がある。

 

よく考えてみると、民主政は各国の国内政治の正統化を導き出すロジックであって、国益論を主軸とする外交においては、その思考は変容してしまうことに注意しなければならない。

おそらく、そのロジックのはざまに、権威主義が隆盛する基盤があるのだろう。

どうも、政治というものは、観察だけでなく、かかわっていく視点が必要になる。

そのあたりを十分にふまえた論を立てていかないと、「民主主義が死んでゆく」と嘆くばかりになってしまいかねないのではなかろうか。

                                               

                                                  【ひうちくん】