ザ・テンプターズ(The Tempters;誘惑者)は、日本のGS(グループ・サウンズ)を代表したバンドだ。
1967年10月にフィリップス・レコードよりシングル「忘れ得ぬ君」でレコードデビューした後「神様お願い!」「エメラルドの伝説」「おかあさん」「秘密の合言葉」「純愛」―― 以上5曲のTOP10ヒットを生み、ザ・タイガースとともにGSの最盛期を支えたバンドの1つだ。
GSブームは3年余で終わり、1970年に解散した。ボーカルのショーケンこと萩原健一とドラムスの大口は、沢田研二らとPYGというツインボーカルのGS集結型バンドを組んだが、これも、フォークやロックのブームに押されて、短命に終わった。
それは、ちょうど学園紛争の時代に、思春期の中性さを売りにすることと「星・湖・花・涙…」を主題にすることが無理になったのだろう。
しかし、時代は、繰り返し、そのころ新御三家がでてくるのだが。
彼らザ・テンプターズは、音楽的には面白いバンドだ。とくにリーダの松崎のソングライティング力は、抜きんでていたと思う。また、彼のギターリフには独特のエレキシタールの速弾き感があり、オリエンタルなムードを醸し出していた。
しかしやはり、ボーカルは、ショーケンだった。かれのルックスと声(うまいわけではないが少年っぽい魅力や色気がある)にはかなわない。
「エメラルドの伝説」が一番売れたそうだが、これは、キラキラのGSになっている。なかにし礼:詞、村井邦彦:作曲、川口真:編曲というプロがかいたものだが、うまくショーケンの声や松崎のギターを活かしている。
他の同年代のGSに比べ自由で、自分たちが作った楽曲もレコードのA面にしてくれていたのは、所属事務所の田辺昭知(スパイダースのバンマス)が面倒をみていたからのようだ。
そんなわけで、エレキギターの時代も、ギブソン(レス=ポール)の倒産とともに黄昏てゆくのだろうか? これについては、また詳しく書いてみたい。
【ひうちくん】