ここ数年前から、「立憲主義」という言葉が流行っている。

「立憲デモクラシーの会」というものが2年ほど前から立ち上がっている。

またとくに、このたび「立憲民主党」が立ちあがってからは、「立憲」・「立憲主義」の今日的意義をおさらいしておく必要があろう。

 

笹倉秀夫著『思想への根源的視座』(北大路書房、2017年11月)の第5章「日本における〈立憲主義〉」の、186~187pあたりに、その経緯が書かれてある。

https://www.amazon.co.jp/%E6%80%9D%E6%83%B3%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%A0%B9%E6%BA%90%E7%9A%84%E8%A6%96%E5%BA%A7-Studies-Legal-Political-Ideas/dp/4762830011

 

70年代から2000年代にかけて、「近代立憲主義」と「現代立憲主義=近代立憲主義の変容」の意味を、樋口陽一氏は、冷戦後のリベラリズムの思想が流入していると説く。

笹倉秀夫氏は、戦後、「立憲主義」は流行らず、なぜ「民主主義」だけが流行ったかを、「立憲主義が大日本帝国憲法=明治憲法の君主制=絶対天皇制を想起させたからだ」としている。また、「民主主義だけでは、抑制しきれない国家権力のチェック、正統な国家権力によっても侵害されない諸権利、議会の多数決でも奪えない諸権利の防御権を予め憲法に書き込む」という立憲主義の真髄が現実味を帯びるのは、政権交代後の安倍政権において出現した憲法96条改正案、新安保法、憲法9条3項追加案が立て続けに出されたとこによると思われる。ーーこれは、笹倉氏の指摘を受けた私の推測であるが。

ただ、ここで「~憲法に書き込む」のは憲法を制定した権力であることに留意する必要がある。立憲主義は、自己言及的な思想である。

 

もともと、明治憲法の立憲君主制を正当化することを意図した言葉が、「立憲」であった。

これは、外見的な立憲主義だったのだが。

明治の政党では、立憲政友会とか立憲改進党など、「立憲」政党が相次いだが、ここでいう「立憲」は、上記の趣旨の政党だ。

 

ーーその意味では、「立憲民主党」は、古臭いようだが、明治の政党名と同じではないこと、その政党名の趣旨や由来を、わかりやすくひろめるべきだと思う次第である。

                                                【ひうちくん】