サルヒツの酒飲みライフ♪【第162回】
OCEAN99 凪-Spring Misty-
製造年月:2023年1月
生産者:合資会社寒菊銘醸
所在地:千葉県山武市
タイプ:純米吟醸 うすにごり無濾過生原酒 火入れなし
原料米:雄町100%
使用酵母:非公開
精米歩合:55%
アルコール:15度
日本酒度:非公開
酸度:非公開
販売価格:1,500円(税別)
※特約店販売品・季節限定酒
※味覚の表現は飽くまで個人的なものです
ひつぞうです。今夜の酒は千葉・九十九里の酒《OCEAN99》。「オーシャン・ナインティナイン」と読みます。マンマでしたね。寒菊銘醸の創業は明治16年(1883年)。先日頂戴した同じ千葉の鳴海創業から数えて16年後に立ち上がりました。地元銘柄松尾自慢の他に、特約店銘柄として展開しているのが総乃寒菊とこのオーシャンなのです。ようやく手に入れました。待望のテイスティングです。
★ ★ ★
寒菊銘醸の酒を初めて(ネットで)見たとき、これはワインなのではないかと思った。ラベルのどれもがスタイリッシュ。永遠に手に入らないと思っていたけど、偶然にも普通に買うことができた。
「眼の色が変わってたよ」あと挙動不審だった
しかも本数制限なしだったもんね。(節度をわきまえたヒツジは1本しか買わない派である)
OCEAN99シリーズは、九十九里の季節感を一身に表した季節限定酒。今の季節は春を思わせる凪。
薄にごり酒の淡い澱を、春の海に奇蹟的に発生する靄に例えたのだとか。寒菊銘醸では唯一のにごり酒だよ。火入れなしなので不用意に刺激を与えると噴き出す恐れがある。なので慎重に慎重に開栓した。(プシュッとガスが抜けただけで噴き出すことはなかった)
やあ。雄町らしい香りだなあ。ま、香り成分は酵母由来だと判っているけどね。ジューシーな味を思わず想像してしまうね。
「くれくれっ!」ササッと飲まんとガスが抜ける!
シュワシュワ感は鳴海以上だね。飲んでみた。
薄ら漂うカプロン酸エチル系の南国フルーツの香り、パッションフルーツやライチとか。しかし、飲むと(想像していた)グラマラスかつ妖艶なテイストとは真逆。甘さは無縁。かといってアルコール感ばかりが表に立つわけでもない。春の逃げ水のようにすっと消えていく。そんな感じだ。それよりも(ムロゲンらしく)力強い苦みこそが、この酒の真骨頂なのかもしれない。雄町は化けるね。
(感想文は)これくらいでいいや。おつまみなに?
「これよ」 季節の食材よ
考えたね!
「今が旬の高知産文旦と鶏胸肉をサラダ風にした」黒コショウがアクセントにゃ
文旦は甘みを抑えた柑橘だし、太平洋岸で育つ果実。寒菊の酒と素性もピッタリ!
でもこれは…
「赤ナマコが死ぬほど好きでさあ」
貴重な酒肴だけど、この酒に合うか…?食べてみた。
あう!シコシコした食感のナマコ!
「美味いもの同士は結局なんでも旨いのよにゃ」
最後の一杯は澱が舞いあがって苦みも倍増!
これだけのハイグレードなスペックで1500円。勉強しすぎだよ♪
千葉の酒3銘柄にしてOCEAN99。最高でした。
どーでもいいけど、このラベルを見て、映画「オーシャンズ11」を思い出すのは僕だけ?
(おわり)
ご訪問ありがとうございます。